【鬼滅の刃】学園に吸血鬼がいるなんて聞いてない。 2

５１話 ページ1

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『っはー！ もう、しんっじらんないあの先生はァ……！』


くっそ、！と忌々しそうに自分の髪の毛を解かしていくが、ぼさぼさの髪の毛は中々に直らない。

この髪の毛にした元凶…輩先生に今度会ったらどうしてくれよう。と考えていると、ふと上から声が掛かった。



「なぁに愚痴ってんのよ。折角さっきの借り物競走で宇髄先生を独占できたくせに〜！」
『わっ！？ アッちょっ！！！ やめて！！！ もっと髪の毛崩れるから！！！！』

ぐでーんと私に寄りかかってきて、尚且つ髪の毛をわしゃわしゃと撫でる。ばっっかおまえ髪の毛崩れちゃうでしょ…！！！


「このこの〜！」「やめろォォォォ！！！！」という謎の攻防戦が数分続き、男子の借り物競走が始まるアナウンスを受けてやっとその戦いは終結した。


「はぁ…でもほんと羨ましいわアンタ。私だって煉獄先生と一緒に走りたかったのに」
『いや私は一緒に走ったっていうか担がれたっていうか……あれ？ 由良は煉獄先生のとこ行かなかったの？』

「一緒よそんなの…煉獄先生のとこには行ったよ？ 行ったけど、ライバルが多すぎて三年の先輩に取られた」


嗚呼、成る程、それで不貞腐れてんだな。

ぶすっ、と顔を膨らませてる由良は元々の顔がいいせいか可愛らしい。これを男子に見せたら、惚れる人だって沢山いるだろう。


日頃から彼氏彼氏ほしー！と言ってる彼女も根は一途で真面目。だから煉獄先生をずっと追っかけているし、手入れは欠かさない。


＿＿＿＿＿まぁ、私としてはあの男と由良が付き合うくらいだったら嫌われる覚悟で引き離したいけど。


由良を横目にそんなことを考えるが、うんんんそれじゃあ由良の幸せを奪っちゃうことになっちゃうんだよなぁ

私も進んで嫌われるような事はしたくない。



「あっ、次煉獄先生の番だっ！！！」
『…ほんとじゃん』


ワイシャツにスーツ。袖をまくっているポーズはかなり様になっている。
…顔がいいんだよあの人顔が！それがなおムカつく！！！！！


「よーい、スタート！」


パンッという乾いた音と共に一斉にみな走り出す。おーおー、やっぱり女子とは比べ物にならないくらい迫力が違うな。


いつもは気だるげな人も本気で走ってる。
あー、私もそっち側で走れたら楽しそうだなぁ……んんん、こんな考えしてるから脳筋って言われんだ。






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