132、【聡】 ページ36
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部活が終わってからの帰り道、
俺は下駄箱から靴を出そうとするとAが話しかけてきた。
貴「ねね、今日久しぶりにさ、海行かない?」
「あ、うん。いいよ。」
貴「やった!」
それから海についてまたいつもの流木に座った。
貴「ねね、聡にね是非聴いて欲しい曲があるんだ。」
Aはそう言ってイヤホンの片方を渡してきた。
俺はそれを受け取って右耳に差し込んだ。
するとそこからはあまり聞いたことの無い曲が流れていた。
貴「これね、『Let's go to Earth』っていう曲なんだけど、
恐ろしい事に3回も転調するんだよ!!笑でもほんっといい曲で、
いつか合奏してみたいんだよね。」
「へぇ、」
Aがそう言った時、丁度曲調が変わった。
「あ、転調したね。」
貴「そうそう!でもここからが凄いんだよ。」
すると、Aが言った通り曲はどんどん半音ずつ上がっていった。
「うわぁ、譜読み難しそう……」
貴「ハハっ笑あ、でもうひとつ聞いて欲しい曲があって、」
と言いAはスマホを操作し始めた。
スマホの画面に表示された題名を見ると『今日はありがとう』と書かれていた。
貴「この曲もね、ほんっといい曲で、最後のホルンのグリッサンドが
めっちゃ素敵で……笑でっかいホールで演奏してるのいつか聞いてみたいんだ。」
「へぇ、」
Aがそう言った時、丁度ホルングリッサンドの部分が流れた。
「ほんとだ、めっちゃ綺麗。」
貴「でしょでしょ!?」
それからAと色々話して家に帰る事にした。
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作者名:のの | 作成日時:2021年1月31日 14時