99、【聡】 ページ3
・
部活も終わって楽器も片付け終わり、Aと勝利と3人で音楽室で話していると、
中島先生が音楽室にやって来た。
健「あ、星宮。ちょっと星宮のパートで気になるところがあるんだが……」
貴「あ、はい！」
と言いAは楽譜を持って中島先生と音楽室を出ていった。
勝「聡、」
勝利と2人きりになってから急に話しかけられて俺はビクッとなった。
「何？」
勝「聡って、Aの事好きなんだよね？」
勝利にそう聞かれて俺は咄嗟に「うん、」と答えてしまった。
勝「俺が……Aの事奪ってもいい？」
「へ、？」
勝利のまさかの言葉に俺は驚きを隠せなかった。
「え、ちょどういうこと？」
勝「だから、俺もAの事好きになっちゃったんだよ、」
俺はその時、Aと出会ってからまだ半年しか経ってない勝利に、
Aを奪われてしまったら、、なんて考えると腹が立って仕方が無かった。
「勝利なんかに、Aを取られたくない。」
勝「じゃあ対決しようよ、楽器で、」
「え？」
勝「今度のソロコンで俺と聡が出場して、賞を取った方がAに告白する。」
俺は勝利の言葉を聞いてそんなの無理だ、と思ってしまった。
勝「もしかして、無理だとか思ってる？」
「っ、、無理なんかじゃない。」
ソロコンで勝利に勝ちたい、という思いより、
勝利にAを取られてしまったら……の気持ちの方が大きかった。
「いいよ。対決しよう。」
勝「うん、じゃあ、」
と言って勝利はホルンを抱えて音楽室から出ていった。
すると勝利が出ていった反対側のドアが開いた。
貴「あれ？勝利は？」
「あ、先に帰ったよ……」
貴「そっか……」
それからAと2人で帰る事にした。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のの | 作成日時：2021年1月31日 14時
