独占欲の強い彼,, 【Mizuki.I】 (ページ36)

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『離れろ！！』

いきなり遠くから大きな声がした。

涼「え？」

私と涼くんは声のした方を向く。

「え...」

そこには息を切らしている瑞稀の姿があった。
制服を着ているけど入院していたからかしわくちゃになっている。

すると瑞稀は段々私達に近づいてきた。

瑞稀「おい、離れろよ」

涼「は？」

涼くんはいきなり低い声を出した。

瑞稀「だから離れろっt」

すると瑞稀が涼くんの顔を殴った。

涼「いったぁ、」

涼くんの唇から血が出ている。

「だ、大丈夫！？」

瑞稀「おい、話しかけんなよ、」

「っ、、ご、ごめんなさい...」

瑞稀｢今度近づいたらもう許さないって前に言ったよな？」

瑞稀は涼くんにいつもの1オクターブ下の声でそう言う。

涼くんは黙ったままだ。

すると涼くんは立ち上がった。

涼「そんな事してたらAちゃんが可哀想ですよ、、」

瑞稀「は？まだなんか言うのか？」

涼「Aちゃん、困ってますよ...」

「え、あ...」

私は何も言葉を発せない。

瑞稀「これ以上なんか言ったらタダじゃすまねえぞ、」

涼「...」

すると涼くんは黙って私達に背中を向けて歩いていった。