独占欲の強い彼,, 【Mizuki.I】 (ページ1)

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「行ってきマース」

そうお母さんに言って私は玄関のドアを開けようとした。

すると弟の龍斗が後ろから声を掛けてきた。

龍斗「ちょ、待ってよ姉ちゃん」

そう。
今日は龍斗の入学式なのだ。龍斗も私と同じ高校に通いたかったらしくて虹咲高校に受験を受けた。

最初は受かるか不安だったけど、見事に受かったのだ。

「ちょー早くしてよ、龍斗。もう先行っちゃうね！？」

龍斗「ま、待って！」

すると龍斗は慌てて靴を履いて私の所に駆け寄ってくる。

龍斗「じゃあ行ってきます。」

それから龍斗と二人で歩いていると...

龍斗「おっガリさん！」

ガリさんというのは龍斗の友達の蒼弥くんのこと。

龍斗と蒼弥くんは小学生の頃から仲良くしている。

どうやら蒼弥くんも虹咲高校に通うらしい。

龍斗「でそれでさぁ、」

龍斗と蒼弥くんは私を置いて二人で歩いている。

2人の歩幅は私の歩幅よりも断然広く、いつの間にか10m先に2人は歩いている。

「おい、」

すると後ろから聞き覚えのある声がした。