殺し屋姉弟に愛情を (ページ11)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:7,356 hit

10話 ★ ページ11

ゾムが情報を奪っている頃、Aは...

オスマンと共に外交の勉強という名のお茶会をしていた

「Aちゃん甘い物好き?」

これがAがオスマンの部屋に入った時にかけられた言葉である

勉強をする気だったAは少しの間固まり、

『え?あ、はい。』

という戸惑った様な返事をした。しかしオスマンはとても良い笑顔になり、

「やっためう!」

と言った。

戸惑いながらもAは座って待っててと言われたのでソファに座った

暫くしてオスマンが戻って来た。

その手には3つのティーカップと美味しそうなケーキが乗っているトレーがあった

「はい。Aちゃんは紅茶に砂糖とかミルク入れる?」

『いえ、大丈夫です』

そっかと言い、オスマンは角砂糖を4個自分のカップ中に入れた

すると部屋の扉が開き、グルッペンが入ってきた

『総統閣下!何故ここに?』

「お茶会参加するためだが?」

『オスマンさん...もしかしてと思っていましたけど、本当にお茶会をする気だったんですね』

「まあまあ、お茶会しながら教えてあげるつもりだったから安心するめう」

『それは総統閣下がいらっしゃる目の前でやるという事になりますが』

「細かい事は気にしないめう!ほら、ケーキも食べるめうよ」

そう言うとオスマンはケーキを食べ始めた。グルッペンは既に1切れ目を食べ終わっており、2切れ目に手を伸ばしていた

それを見たAもケーキを食べ始めた

「そう言えば、何故他の奴らの様にグルッペンと呼んでくれない」

『総統閣下。御自分立場を理解しておられますか?』

そう言うとグルッペンは嫌そうな顔をして、

「お前もトン氏みたいな事を言うのか

ならば、〈幹部及び総統の事は呼び捨て又は渾名で呼び、タメで話す〉これは総統命令だゾ!」

『職権乱用ですよ

まあ、そんなに言うのでしたら少しずつ外していきますよ』

「本当だな!」

「やっためう〜」

しかしそんなほのぼのとした時間は無慈悲に開けられたドアの音によって終わりを告げた

「グルさん?なぁに仕事やらんでこんな所にいるんですかねぇ?」

「げっ...」

「げっ...じゃないんだよなぁ

言い訳なら向こうで聞くんで行きますよ」

真っ黒な笑顔でそう言い放ったトントンに連れられ、グルッペンは総統室に戻って行った

しかしトントンは部屋を出る前に「勉強大変やと思うけど、頑張ってな」と言ってくれたため、Aは皆の役に立てるようになろう。と意気込んだ

____
もう1話行きます