魔女の国のパーティー (red)☆ ページ8
「ここ…だよな…」
とても詳しく書かれた地図だったので間違えてるはずはないのだが、
そこには大きな木の根っこがあるだけ。
「ん？この穴？」
怪しい矢印は人１人が通れるくらいの穴を指していた。
「乗っても壊れないかな…」
そう言ってしまうほどにもろそうなハシゴを慎重に降りる。
「あ！橋本さんですね！」
俺と同い年くらいの女の子が俺を見つけていう。
「あ、えーと、はい。」
「お待ちしておりました。こちらへ。」
ついていくとそこにはいかにも"パーティー"というようなものがいっぱい置いてあった。
「…良亮さんでもいいですか？」
さっき案内してくれた女の子が急にそういった。
「え？あ、もちろん。」
「私Aです。苗字はないんで必然的に名前呼びですね。」
そういって彼女はニコリと笑った。
「じゃあ、Aさん。俺はなにをすれば…」
「ただ楽しむだけです！」
「はぁ…」
「とりあえずなんか食べます？」
Aさんとの時間を存分に楽しんだ。
そして俺はいつしか恋に落ちていたのかもしれない。
「さぁお開きの時間です！」
主催者らしき人の号令がかかる。
「楽しい時間ってあっというまですね。」
「良亮さん。これからいうことを聞き逃さないでください。」
急にAさんは真面目な顔で言う。
「今から私はあなたにキスをします。ここでの出来事を忘れてもらうためです。
私のことも綺麗さっぱり忘れてしまいます。」
俺は驚愕した。Aさんのことを忘れるなんてそんなことしたくなかった。
「なんで…」
「でも私はあなたに私のことを忘れて欲しくない。
これは本当は許されないことですが、魔法界を追放される覚悟でします。」
そして赤い透明の液体がはいった小瓶を渡してきた。
「あなたが許してくれるならこれを飲んでください。
今これを飲めば、私とのキスが持つ魔力は効力を発揮しなくなります。
そして今日から三度目の満月を見つけたらまたこの場所に来てください。
そうすれば私は人間として生きることができるようになります。
人間と魔女の恋は許されないから…」
俺の答えはもう出ていた。
彼女から受け取った小瓶の蓋をあけ一気に液体を口に流し込む。
そして強引にAの唇を奪った。
気づくと俺は自分の部屋のベッドにいた。
記憶はある。
外は夜。
俺の腕には赤い星のついたミサンガが付いていた。
空の半月を見上げながら早く満月が３回来ることを切に願った。
魔女の国のパーティー (pink)☆→←魔女の国のパーティー (prologue) ☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たいやき(プロフ) - ぴんくのほしさん» いえいえ〜！！返信いただけるだけで嬉しいです（笑）あ、会員証届きましたね♪結構前ですけどwwはっしーいいですね涙 はやくはっしーに会いたいですw魂も当たりたーい！！笑笑 (2016年10月1日 15時) (
レス) id: 31134070e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴんくのほし(プロフ) - ちなつ☆arsさん» リクエストありがとうございます！順番に書かせていただきますねー！これからもよろしくお願いします！ (2016年9月23日 6時) (レス) id: 6cfdfe1abc (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ☆ars - リクエストいいですか？喧嘩からの仲直りが見たいです！ (2016年9月23日 0時) (レス) id: 6912e96f3d (このIDを非表示/違反報告)
サエ(プロフ) - ぴんくのほしさん» OK♪ (2016年9月22日 12時) (携帯から) (レス) id: d9f9fed193 (このIDを非表示/違反報告)
ぴんくのほし(プロフ) - サエさん» リクエストありがとうございます！放課後デート書かせていただきますねー！！ (2016年9月22日 11時) (レス) id: 6cfdfe1abc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴんくのほし | 作成日時：2016年7月4日 19時
