透明少女 Ⅲ 【太宰治】 (ページ2)

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「異能を与える能力…か。」

『与えるのか、奪うのか、詳しくは私も分かりません。そもそも、私は二人が異能力者だったってことも知りませんでした…。

というか太宰治さん！ポートマフィアの件はっ！』

足を組んで、太宰はドヤ顔をし、Aを見上げた。

「フフ…それは私が交渉したのさっ！大丈夫。ポートマフィアからはもう狙われないと思うよ。」

『本当ですかっ！…太宰そんなに良い立ち位置にいましたっけ？まァいいや、ありがとうございます。疲れました。今日はもう、帰りますね。』

「嗚呼、そうすると良い。帰って体を休めなさい。」

『ありがとうございます。』

Aは丁重にドアを開け去っていった。

残された太宰は1人、考えていた。

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『朝、早くから申し上げ御座いません。社長。
ポートマフィアの件といい、色々と迷惑をかけっぱなしのままで。
いつか、恩返し出来たらと思っています。
ですが、それも、事が落ち着き、やり残した事が全て終わってから、又、来ます。その時まで、』

「嗚呼、」

最後にAは頬を上げ探偵社から出ていった。

『＿Aya, my dear one. I will save you.』