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昔のことを思い出していたせいか、時間は既に7時をさそうとしていた。

手は相変わらず握ったまま。

彼の顔を覗き込んでも、先ほどと変わらぬままだった。

それでも、かなり表情も晴れていて、それだけでもホッとする。

そっと微笑んだ時、タイミングよく看護師さんが入ってきた。




「おはようございます。。」

「おはよう。ところで、貴女具合はどう?」

「私は全然平気です。。。」

「そう、無理しちゃダメよ?」



看護師さんはそう言って微笑んでくれた。

その後はお医者さんが来て、安室さんの事を見てくれた。

昨日とは比べ物にならないほど、好調だと言っていた。

あとは目が覚めるまで安静らしい。

私はお礼を言って頭を下げた。




「良かったわね。」

「はい、ありがとうございます。」

「あ、そうだ。朝ごはんまだでしょ?持ってきてあげるわね。」

「え?!いや、私はっ」

「いいのよ。遠慮しないで甘えときなさい。」




そう言って看護師さんは病室を出ていった。

しばらくして手には病院食ではなく、普通の朝ごはんらしいごはんだった。

特別ね、と言って仕事に戻って言った。

ソファーに座ってそれを食べた。

本当に普通のごはんで美味しかった。

食べ終わって、どうしようかと悩んでいると看護師さんは食器を回収してくれた。

本当にいたれりつくせり。

なんて優しい看護師さんなんだ!

お昼を聞かれたが、お昼は1度家に戻ると伝えると、夜は来るんでしょ?ごはん用意しておくからね。と言って再び仕事に戻っていった。

あとでちゃんとお礼を言わないと。。

こんなにコナンくんや赤井さん以外から優しくされたのは久しぶりかもしれない。。。

あ、歯磨きたいな。。。売店にあるかな?


そう思い売店に行くと、あった。

と言うか、警察病院の売店やばいっ!

なんでもある!



とりあえず歯ブラシセットとタオル2、3枚買って病室に戻った。

彼は相変わらずだ。

そして歯を磨いてからベッド横に置いてある椅子に座ったて手を握った。

外は日が昇ったばかりで少し眩しかったが、空は晴れて気持ちのいい朝だった。

そして、9時過ぎころまで安室さんの手を握り、空を眺めていた。

時々話しかけたり、髪を撫でたり。

我ながらに恥ずかしいことをしていると思ったが、どうしても愛おしさがこみ上げてして恥ずかしさなど気にならなくなった。





「安室さん、今度水族館行きたいです。」





そっと呟いた。

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やっち(プロフ) - こんにちは。いいお話です。続きが読みたいです (2022年7月2日 5時) (レス) @page29 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
- とても優しい物語ですね。続きを楽しみにしています。 (2021年12月13日 1時) (レス) @page29 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
Lapislazuli. Charlot.(プロフ) - 素敵なお話ですね。是非とも続きがみたいです。もう更新はなさらないのですか?それなら残念です…とても面白かったです! (2021年6月19日 1時) (レス) id: b8ccefd154 (このIDを非表示/違反報告)
霞葉ノ雫 - このお話がとても、とても。大好きです。胸が一杯になって、溢れて止まらない。続き、待ってます。 (2020年6月26日 6時) (レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白かったです。感動しました。続き楽しみにしてます(^_^) (2019年5月30日 2時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こゆん | 作成日時:2018年5月23日 21時

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