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近寄って話すことと言ったらうちに来ないかと言う言葉だった。
私の家は一軒家で、遺産となるものはけっこう色々ある。
絵画だったり壺だったり。
中には刀剣もあった。
家宝と呼ばれるものはなかったが有名な骨董品もたくさんある。
さらには、両親が働いて貯めたお金もある。
それぞれの銀行に入ってはいるが、そのお金だけでも、一生働かないでも生きていける金額だ。
それから、お互いに保険金というものをかけていたらしく。
それも私のところに来るらしい。
そうなると、遺族でも喉から手が出るほど欲しい金額になる。
要するに、私を引き取ればそのお金を使えると考えているのだろう。
中にはお金のことなどわからないだろうから自分たちが管理しようとまで言ってくる奴がいる。
私は断った。
それでも遺産相続に文句を言ってくるやつはたくさんいた。
例えば父方の兄。
自分は兄だから遺産は貰えるはずだと言ってきた。
しかし、両親の残していた遺産相続についての文章を弁護士の人が預かっていた。
その弁護士さんは女の人で、とても優しい人だった。
例えるなら、蘭ちゃんのお母さんみたいな人。
その人も葬儀には来てくれていて、文章を読み上げてくれた。
内容は、遺産の相続は全て私にと言う内容だった。
しかしそれで納得するはずもなく、葬儀場内で暴れ始めたので弁護士の人が警察を呼んだ。
葬儀場内のものを壊したので、もれなく罪状は器物破損。
他の人も何人か暴れそうになったが、警察に連れていかれたところを見て大人しくなった。
そして私は葬儀が終わり、全て終わった頃、あの弁護士に家にあるものだけ手放したいと相談した。
絵画や骨董品類は全て信頼出来る美術館や博物館に寄贈し、その他も信頼出来る人に譲った。
その後は親族の人が腹いせに嫌がらせをしてくることもあった。
そんな時にコナンの漫画を読み始めたんだ。
そして、1度誘拐されて暴行されそうになることがあったが、その時既に高1、護身術を身につけていたので何ともなかった。
それがあって、弁護士の人に引っ越すことを進められ、その際家も建て壊し更地にした。
私は親族に何も言わずに他の県に移った。
その後は特に何もなく、むしろ、高校生活は充実していた。
最初こそ大変だったが、友達にも恵まれ無事に高校を卒業。
大学にも入った。
それが全てだ。
あとから調べたのだが、私に親切にしてくれた弁護士は、妃弁護士ということになっていた。
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やっち(プロフ) - こんにちは。いいお話です。続きが読みたいです (2022年7月2日 5時) (レス) @page29 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
礼 - とても優しい物語ですね。続きを楽しみにしています。 (2021年12月13日 1時) (レス) @page29 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
Lapislazuli. Charlot.(プロフ) - 素敵なお話ですね。是非とも続きがみたいです。もう更新はなさらないのですか?それなら残念です…とても面白かったです! (2021年6月19日 1時) (レス) id: b8ccefd154 (このIDを非表示/違反報告)
霞葉ノ雫 - このお話がとても、とても。大好きです。胸が一杯になって、溢れて止まらない。続き、待ってます。 (2020年6月26日 6時) (レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白かったです。感動しました。続き楽しみにしてます(^_^) (2019年5月30日 2時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こゆん | 作成日時:2018年5月23日 21時