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赤井さんは向かい側のソファーに腰掛け缶コーヒーを飲んでいる。




「組織の残党はほぼ確保したらしい。後処理の方も公安警察が請け負うそうだ。」



その報告に、私もコナンくんもホットした。

しかしそれもつかの間。



「それでだ、時音くん。無理をしたそうだな。」




ちょっと強めの口調で聞かれた。

私は少し身を縮めた。






「。。。すいません。。。。」

「君は一般人だ。何かあったら誰でもいいから言えと言っただろう。」





その通りだ。

あの時、私は公安の車から勝手に動いて安室さんを探しに行った。

特に何かあったわけではないが、多分FBIの人にも公安の人にも迷惑をかけた。






「勝手に動いて、すいませんでした。。。」

「今回は何も無かったからいいが。気をつけてくれ。それから、我々FBIの人間を救ってくれたことのお礼がまだだったな。」

「え?なに?」




コナンくんは知らないふうだった。

赤井さんは私と同伴していたFBIの2人から話を聞いたみたいで、それをコナンくんにも説明してくれた。





「時音お姉さん。。。本当に無理をしたんだね。。。」




コナンくんの呆れ顔に少ししゅんっとなった。





「そうだ、足を撃たれた人は。。」

「彼なら無事だ。」

「よかった。。」

「よし、ボウヤ。もう遅い、送っていこう。」

「え。」




そうか、もう夜中なんだ。

流石に蘭ちゃんがコナンくんの事心配するはずだ。

コナンくんは赤井さんに任せよう。




「コナンくん大丈夫だよ。早く帰らないと蘭ちゃん心配するよ?」

「うん。そうするよ。。。何かあったら連絡ちょうだい。またね、時音お姉さん。」




そう言ってコナンくんは赤井さんと病室を出ていった。

私は点滴がまだ終わらないのでしばらくはここにいよう。


そう思い、安室さんの眠っているベッドの横に椅子をおいてそこに移動した。



そっと顔を覗き込むと、幾分か表情が落ち着いていた。

病室は薬品の匂いが鼻をつくが、そこまで気になる臭いでは無い。

それでも、この臭いはあんまり慣れない。

静かに眠る彼を見てとても切なくなった。

所々小さな切り傷はあるものの、数日で治るだろう。

しかし、包帯に巻かれた部分はとても痛々しかった。



点滴に繋がれていない方の手で彼の手を握りしめると、確かにあるぬくもり。

ちゃんと彼がここにいるという証。

それがとても嬉しかった。






「本当によかったっ。。」

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やっち(プロフ) - こんにちは。いいお話です。続きが読みたいです (2022年7月2日 5時) (レス) @page29 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
- とても優しい物語ですね。続きを楽しみにしています。 (2021年12月13日 1時) (レス) @page29 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
Lapislazuli. Charlot.(プロフ) - 素敵なお話ですね。是非とも続きがみたいです。もう更新はなさらないのですか?それなら残念です…とても面白かったです! (2021年6月19日 1時) (レス) id: b8ccefd154 (このIDを非表示/違反報告)
霞葉ノ雫 - このお話がとても、とても。大好きです。胸が一杯になって、溢れて止まらない。続き、待ってます。 (2020年6月26日 6時) (レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白かったです。感動しました。続き楽しみにしてます(^_^) (2019年5月30日 2時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こゆん | 作成日時:2018年5月23日 21時

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