例のあのこと ページ3
Aside
「で？どうなったの？あのこと」
『うん。離婚、決定。親権は母さん、なんだけど━━━━━━━━』
兄ちゃんに言いたかったあのことというのは、親の離婚のことだ
「うん？」
『家出して来た。父さんと母さんに絶縁っぽいこと言ったし』
「なんて言って来たんだよ」
『今まで好き勝手にケンカしてきたのに、そんなやつについて行かなし、ついて行く義務もない！！って言って出て来た』
「お前らしいっちゃらしいわ」
ケラケラ笑ってる兄ちゃん
『笑いごとじゃないし。ボク、行くあてないんだよ。どうしよう、兄ちゃん』
「ここに住めばいいよ。監督さんにはワケ言うから」
え？ココに住んでもいい？
『いいのか？』
「俺と同室だけど、それでもいいなら」
『別にいい』
この際、兄ちゃんと同室だろうがどうでもいい
「じゃあ、談話室行くか。みんな、ご飯食べてるだろうし」
『うん』
「でも、ばあちゃん家行けばよかったんじゃない？」
なんて兄ちゃんは言う
『ばあちゃん家行っても、母さん絶対来るだろ？来られたら意味ないし。だから、兄ちゃんとこ来た。ここなら誰も追ってこないだろって思って』
「へ〜。兄ちゃん頼ってくれたんだ？」
ニヤニヤ笑ってる兄ちゃん。何コイツ。超ウゼェ
「ごへっ」
ボクは無言で兄ちゃんのみぞおちを殴る。
「ちょっと。殴ることないでしょ？」
『は〜。スッキリした！』
「聞いてる？」
『あ、なんかいい匂いするなぁ』
兄ちゃんのことは完全ムシ。
談話室、というとこについた
「あれ？至さん。ソイツ誰っすか？」
わ。人いっぱいいる。色素の薄い金髪、と言ったとこどろうか。その人が兄ちゃんに聞く
「俺の妹」
兄ちゃんの言葉に続いて
『茅ヶ崎Aです』
自己紹介した
「監督さん。Aもここに住んでもいいかな？家出してきたみたいだから」
「家出！？」
いずみさんが驚く。他の人たちも驚いてる
『あー、はい。嫌気がさして、出てきました。毎日毎日怒鳴りあったケンカばっかで、ろくに寝てないんで』
「理由が単純」
まぁ、他にもいろいろあるけどな
『それに、どっちにもついて行かないんで。って言うか、ついて行く気もないんで。行くあてないんですよ』
「ついて行かないって？」
さっき兄ちゃんを、呼びに行ってくれた人が言う
「とうとう離婚したんだと。さっきもAが言ったけど、ケンカばっかだったし、そうだろうと思ってたし」
兄ちゃんが答えてくれた
「ってことだから、いいかな？監督さん」
文字数足りないです！
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作者名：Kanon | 作成日時：2021年4月26日 14時
