彼のためにできること ページ1
『いらっしゃいませ。』
おひとり様ですか？と笑顔で聞く店員に、いえ、待ち合わせで…と伝える
もしかして、あちらの女性でしょうか？と言われて顔を向けると、そこにはAが座っていた。
その言葉に、きっと早くから待っていたんだろうと察し、Aの真剣さを感じる。
『アイスコーヒーをお願いします。』
店員にそう告げると、Aの元へ歩き出す。
あと数歩というところで、振り向いたAが立ち上がろうとするのを止めると、三橋は向かい側に座った。
『今朝は、ユイがすみませんでした。あんなに早くから。』
『いえ、そんな。私こそなかなか電話に気付かなくて、すみませんでした。』
緊張しているかもしれないと思っていた三橋の予想に反し、Aは表情も話し方も、いつも通り感じがいい。
『それに、今日もお忙しいのに…わがままを言ってすみません。でもやっぱり、三橋さんには直接、きちんと話しておきたくて。』
『お待たせいたしました。』
アイスコーヒーを置くと、店員はごゆっくりどうぞ、とにこやかに去っていった。
三橋は一口飲むと、僕も話さなければいけないと思っていました、とグラスを置く。
三橋と目が合うと、Aは口を開く。
『チャンミンさんと、お付き合いしています。』
そう言う眼差しは真剣でいて、柔らかい。
『本当は、すぐにでも、三橋さんに言うべきだったと思います。でも、考えると怖くて…今日までお話できませんでした。』
そう言いながら少し俯くAに、三橋は聞く。
『怖い、というのは？』
『もう会わないでほしい、離れてほしい。そう、三橋さんから言われることです。』
『…では、どうして今日、こうして話してくれるんですか？僕はAさんに、すぐに別れてくれと言うかもしれないですよ？』
そう言う三橋に、Aはしっかり視線を合わせて微笑む。
『三橋さんがそうおっしゃるなら、私はそうします。』
『…その程度の気持ちということですか？』
『いえ、逆です。』
『逆？』
少し眉を寄せた三橋に、Aは優しく笑いながら続ける。
『本当に…自分でも驚くくらい、チャンミンのことが好きです。とても大切で、彼のためにできることは、全部してあげたいって思うんです。』
三橋は、Aを見つめながら話を聞く。
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あや(プロフ) - ありがとうございました。早速読みました。この先どうなるのかとっても気になります。楽しみに更新待っています。 (2018年3月24日 7時) (
レス) id: a946e94cf1 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - あやさん» あやさん、こんにちわ！4章のパスを外しました☆ぜひ、お話を楽しんでくださいね♪ (2018年3月23日 16時) (レス) id: 78e85aba12 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ありがとうございます。待っています。パスな外れる時をドキドキしながら。私も物語の中にダイブしたいです。 (2018年3月9日 19時) (レス) id: a946e94cf1 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - あやさん» あやさん、読んでくださりありがとうございます！思いやれる相手、いいですよね☆パスのついている４のお話は、いま下書き中になっています。準備ができましたら、公開しますね！もう少しお待ちいただけると嬉しいです☆ (2018年3月7日 12時) (レス) id: 78e85aba12 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 毎回楽しみに更新を待っています。この先が、ドキドキです。パスワード教えてください。私も相手のことを思い愛される人になりたい。自分をプレゼントいいなぁ〜 (2018年3月7日 7時) (レス) id: a946e94cf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2017年12月18日 1時
