赤い耳 ページ35
『ヌナ、これおいしー！』
『Aさん、これもすごく美味しいです！』
『…………』
ダイニングテーブルを囲み、みんなで食事をする。
2人を尻目に、チャンミンは黙々と食べている。
『良かったです！あ、ユノさん。炊き込みごはん、もっと食べますか？』
『たべる！』
ユノからお茶碗を受け取ろうとすると、チャンミンが遮る。
『ヒョン、自分で行ってきてください。Aさんはお手伝いさんじゃありません。』
『チャンミン！私がやりたいの。お邪魔させてもらってるんだから、当然でしょ？』
三橋さんもどうですか？と、2人から笑顔でお茶碗を受け取ると、Aはキッチンへ歩いて行く。
カウンターキッチンの奥で、こちらに背を向けてよそっているAを見ながら
『なんだ。やっぱり2人が良かったか？』
と三橋が聞くと、チャンミンははっきりと、はい、と答える。
その素直さに、三橋とユノは笑い出す。
『そうだよな。でもAさんは、4人でお祝いできるなんて嬉しいって言ってたぞ？』
チャンミンは視線を上げる。
『チャンミンはユノと俺が大好きだから、そんな2人に一緒に祝ってもらえて嬉しいって。チャンミンも喜ぶって。』
三橋とユノの顔を見ると、2人とも優しい笑顔でチャンミンを見ている。
Aと2人きりがいいと思うのも事実だが、チャンミンも本当は4人が嬉しい。
自分にとって、2人は大切なヒョンだ。
そのヒョンたちが、自分たちのことを認めて、祝って、応援してくれている。
それがどんなに心強いかなんて、簡単には言い表せない。
でも照れくさくて、なかなか直接、素直に言えないのだ。
『お待たせしました。』
戻ってきたAは、どうぞ、と立ったまま三橋とユノにお茶碗を手渡す。
『チャンミンも、もっと食べるでしょ？』
そう言って手を伸ばすと、チャンミンは、自分でいってきますとAに笑いかける。
席を立つと、少し下を向いたまま、チャンミンが止まる。
『チャンミン？』
Aが声を掛けると、ユノと三橋もチャンミンを見る。
『…ぼくもうれしいです。ありがとうございます。』
ボソっとそう言うと、チャンミンはキッチンへ歩いて行く。
その耳が赤いことに気付くと、三橋とユノは顔を見合わせ、また優しい表情で笑った。
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あや(プロフ) - ありがとうございました。早速読みました。この先どうなるのかとっても気になります。楽しみに更新待っています。 (2018年3月24日 7時) (
レス) id: a946e94cf1 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - あやさん» あやさん、こんにちわ！4章のパスを外しました☆ぜひ、お話を楽しんでくださいね♪ (2018年3月23日 16時) (レス) id: 78e85aba12 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ありがとうございます。待っています。パスな外れる時をドキドキしながら。私も物語の中にダイブしたいです。 (2018年3月9日 19時) (レス) id: a946e94cf1 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - あやさん» あやさん、読んでくださりありがとうございます！思いやれる相手、いいですよね☆パスのついている４のお話は、いま下書き中になっています。準備ができましたら、公開しますね！もう少しお待ちいただけると嬉しいです☆ (2018年3月7日 12時) (レス) id: 78e85aba12 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 毎回楽しみに更新を待っています。この先が、ドキドキです。パスワード教えてください。私も相手のことを思い愛される人になりたい。自分をプレゼントいいなぁ〜 (2018年3月7日 7時) (レス) id: a946e94cf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2017年12月18日 1時
