待ちくたびれた ページ45
中から出てきた腕にグイッと引っ張られ、部屋に入る。
扉が静かに閉まる音を、Aはチャンミンの腕の中で聞いた。
『Aさん…おそいです…待ちくたびれましたよ…』
そう言いながら、チャンミンはさらにぎゅっと抱きしめる。
Aもチャンミンを抱きしめると、
『ごめんね？』
と嬉しそうに笑った。
チャンミンの温もりを感じられることが、とても幸せだ。
チャンミンも拗ねるふりをしているが、その顔は嬉しそうだ。
『あ、そうだ。チャンミン、夜景を見せて！』
チャンミンの胸から顔をパッと見上げると、Aは目をキラキラさせてそう言う。
『Aさん、ぼくより夜景を見たいですか！？』
チャンミンの言葉に、だって桜井さんが見てくださいねって言ってたから！と、部屋の中へ走り出す。
まず部屋を見て、わぁー！っと声を上げるAを追い掛ける。
ぼくを見てよ！と思いながらも、Aと桜井が知り合ったことが嬉しかった。
桜井は、事務所のスタッフ以外で信頼できる、数少ない人物の1人だ。
今日ここにAが来たことで、わざわざ言葉にしなくても、2人の関係は明らかにバレている。
世間に認められることが難しいからこそ、公にできないからこそ、信頼できる人が関係を知っていてくれることを嬉しいと思ってしまう。
『チャンミン！すごく綺麗！』
大きな出窓から見える夜景を前に、Aははしゃいでいる。
その窓からは、東京タワーがよく見える。
『こうしたら、もっとよく見えますよ。』
そう言って電気を消すと、Aに近付く。
ほんとだ！と嬉しそうにしているAの後ろに立って出窓に手をつくと、腕の中にAを閉じ込める。
『…きれい。』
左の耳元に顔を寄せ、Aを見ながらそう言う。
うん、と答えるAは夜景に夢中だ。
嬉しそうなその横顔が、夜景がうつる瞳が、とても綺麗だ。
その目に自分をうつしてほしくて、Aの名前を呼ぶ。
『Aさん。』
振り向いて、自分を見上げるAにキスをする。
何度も何度も繰り返すと、左手がチャンミンの腕に触れる。
そのままキスをしながら正面に向かせると、Aはチャンミンの胸に手をあてる。
それに応えるように腰を抱きしめると、Aから少し、声が漏れた。
唇を離し、見つめ合う。
『やっと、ぼくを見てくれた。』
眉を下げたそのかわいい表情に、Aは柔らかく笑った。
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えむ(プロフ) - あやさん» あやさん、お返事が遅くなり申し訳ありません！最近ログインできておらず…(ﾉ_･､) 読み返していただいてるなんて、とても嬉しいです！ありがとうございます！★ですが、現在も変わらず公開しています！R18フィルターを確認してみてください☆ (2019年11月20日 12時) (
レス) id: c66acc326a (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています。一度読んでまた読んで幸せ気分に浸りたくなり再度読み初めたのですが、★〜が、読めなくて作品全表示にでて来ないです。現在公開してないですか？ (2019年10月14日 16時) (レス) id: 0919183f0f (このIDを非表示/違反報告)
SIMの嫁(プロフ) - そばにいさせて〜、楽しく拝読させて頂いています。★の作品について見れない方がいたようなので下にコメントしてしまいました。不要でしたら削除してください。更新楽しみにしています。 (2018年6月29日 14時) (レス) id: c0f3e228ce (このIDを非表示/違反報告)
SIMの嫁(プロフ) - ichikaさん» 横から失礼します。RT18フィルタの設定は解除されていますか？初めはR18作品は表示されないように設定されているようです！マイページの設定から変更できますよ！すでに設定していましたらすみません… (2018年6月29日 14時) (レス) id: c0f3e228ce (このIDを非表示/違反報告)
ichika(プロフ) - えむさん、お返事有難うございます。見て確認したのですが一覧の中にありません。見方はあっているとおもうのですが、、、 (2018年6月24日 19時) (レス) id: 0f6d4670eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ | 作成日時：2017年11月23日 15時
