ＢＭ×短編集【BOYSANDMEN】

年下×素直になれない×田村侑久 ページ7

「みなさーん！」






と駆け寄ってくるのは俺のずっと好きな寺島A。




俺がサラリーマン時代の部下。





俺がボイメンに入る時も、1番初めに声を掛けてくれたのは寺島だった。








「お前には無理だ」って馬鹿にされてた時も、俺の味方になってくれて、「勝手に言わせておけばいいんですよ。ね？」っと俺を元気づけてくれた。








昔からタレントをするのが夢だった寺島は、いま美人名古屋出身タレントとして話題沸騰中だ。






名古屋出身ということで、俺らとの共演がほとんどらしい。








「あ！Aちゃんだー！」







真っ先に駆け寄ってきた寺島を抱きとめたのは、ゆーちゃむ。








「"豊"さん痛いですー！"田村"さん助けてくださいー！」









ゆーちゃむのことを"豊"さんと呼ぶわりには俺のことは"田村"さん。








いわゆる嫉妬。








でも、俺も寺島のことをAと呼べていない事実がある。









「･･･ゆーちゃむやめてやれよー(棒)」



「え！？棒読み！？」




「「「笑」」」







今は馬鹿やっているが、ホントはゆーちゃむより最初に寺島を抱きとめたいし、下の名前で呼んでほしいし下の名前で呼びたい。








でも、今はそんなこと言える気がしない。









俺は臆病だな･･･









俺が素直になれるまで待っててな？









"A"

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