ＢＭ×短編集【BOYSANDMEN】

スイーツ×君に例えると×小林豊 ページ47

今日も、家庭科室では甘い香りが広がる。





料理部は僕、1人やけど何とか楽しくやってます。





出来たやつを先生に渡したり、自分で食べたり･･･




中々充実している。






今日は、クッキーを作っている。





焼いている間、座って外の運動系の部活を眺める。







凄いなぁ･･･って見る度思う。




だって僕には出来ないことだから。







すると、いきなりドアが開きそしてドアを閉めるピシャン！って音の少し後、ドタドタドタ･･･って足音が聞こえる。






「？なんで･･･「シッ！」･･･！」






咄嗟に僕の口を自分の手で塞ぎながら違う方の手で人差し指を立て、「シッ！」と言う同じ学年の寺島さん。



かなり焦っていたのか顔が若干火照っていて林檎のように真っ赤な顔。




寺島さんの肌はキャラメルのような色をしていて、こんがり焼けている。




走ってきて汗をかいているはずなのに、シナモンのような甘い香り。





「シッ！」って言った時に見える何も汚れを知らない真っ白なクリームみたいな白い歯。








先生の「あいつ何処行きやがった･･･」っていう声と足音が聞こえなくなると、寺島さんは安堵の声を漏らす。








「良かった･･･小林くん匿ってくれてありがとうね。」





「別に･･･それより！なんで追われてたん？」





「･･･部活いつもサボってるから。」








まぁ、いつもの事やし。って付け足す寺島さん。









寺島さんは陸上部の要。





･･･疲れるんだろうな。やっぱり。









すると、ナイスタイミングと言わんばかりにクッキーが出来上がった。









そうや。丁度いい。寺島さんに食べてもらおう。







「寺島さん、甘い物好き？」





「うん、めっちゃ好き。」





「クッキー食べて？」









出来上がったばかりのクッキーを差し出すと、1つ手に取ってサクッと音をたたせながら口の中に運んでいった。

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