ＢＭ×短編集【BOYSANDMEN】

片思い×プロローグ×水野勝 ページ3

これは学生の俺、否、今の俺が恋してるお話。





学生の頃、すっげえ仲のいい奴がいた。




名前は寺島A。




そいつは歌手を目指してて、隙あればずっと歌を歌ってた。



特に歌ってたのは恋愛ソング。



〜気付いたら片思い いつのまにか好きだった

あなたを思うその度 なんだか切なくて･･･〜



これは俺がfullで覚えてしまうほど歌ってた。



本人曰く、「片思い系の奴が好き！」ってずっと言ってた。




次の日、そいつは学校を休んだ。



風邪をこじらせたらしい。




ずっと俺は暇だった。

別に友達が少なくない訳では無い。




でも、なんかあいつがいないと調子狂うって言うか･･･




ということを友達に相談すると、




「それはきっと"恋"だ」



と言われる。





言われた時、脳内にあの歌が流れた。




〜気付いたら片思い
いつのまにか好きだった〜


〜あなたを思うその度
なんだか切なくて･･･〜




これは"片思い"かと、今更ながら気づいた。






でも、なにも言えないまま。




こんなに好きなのに、言葉にするとあいつが消えそうだった。




なんで俺がこんな風に考えたのか分からなかったが、この時の俺はそう考えた。

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