ＢＭ×短編集【BOYSANDMEN】

思い出×授業中×田中俊介 ページ20

今年、27を迎えた俺が今でも忘れられない学生時代の授業中の話。




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ふわぁ･･･でらねみぃ･･･






どんどん先生の声が子守り歌に聞こえてくる。









あぁ、やべぇ･･･寝落ちする･･･と思ったその時、横のAから紙が回ってきた。





《眠そうだね？》





女子っぽい字で丁寧に書かれたその一言の下に、《眠い》と書いた。









Aに渡すと、フフッと声が聞こえた。









「おい、寺島、どうした？」








「なんでもないです！！」









少し焦りながら、食い気味に先生に返事をする彼女を見て、俺も少し笑ってしまう。









すると、少しさっきよりも雑な字で(といっても綺麗だけど)俺の一言の下に書いて渡してくる。








《ちょっと、笑わんでええやろ！？》





の返事に《だって笑》と返す。





すると、怒ったのか《うっさいなぁ！バカ！》





と返ってきた。






流石に俺も腹が立ち、《お前こそバカだろ！？》と殴り書きをして渡す。








そこから、ずっとアホな紙交換が続き遂に2人揃って声に出した。









「「あぁ！もう！ウザイなぁ！！」」






すると、先生が冷たい目をして「･･･田中、寺島。後で職員室にくるように。」






と告げられる。俺たちは弱々しく「「･･･はい」」と返した。








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「･･･懐かし。」









俺もあの頃に戻ってAとまたバカなことをしたい。









そう思った。









そうなることもまだ知らずに────

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