ゴールドさん。 ページ7
櫻井さんが、この事件の犯人が分かったらしい。
皆の中心に立って淡々と喋り始めた。
「まず、私がこの事件の容疑者として上げた4人の方々。最初に言っておきたいのですが、1人容疑者から外れることの出来る人物がいます。
それは、水野さんです。」
「なんでよ！水野さんだって駆け寄ったじゃない！」
「まぁ･･･落ち着いて下さい。安西さん。
よく考えてみると、水野さんは駆け寄ってはいましたが、東さん自身には1つも触れていない。」
ふと横を見ると、俺の容疑が晴れてほっとしている豊やその他のメンバーが目に入った。
「そして実は、幹本さんを落とし入れるための番組だったんです。
あの時、超能力によって苦しんだように見せかけた東さんは本当は演技で、幹本さんが充分に喜んだ後、「ばーか」とでも言って、落とし入れるつもりだったんですよ。」
「でも！東さんのスカーフの先は吊られているみたいにどんどん上に向いていましたよね？」
「あぁ。それは･･･」
すると、幹本さんが櫻井さんの答えを遮り、狂ったように声を出した。
「嘘だ･･･嘘だ！私の超能力で死 んだんだ！」
「･･･じゃあ、今ここで誰か1人殺 してみます？その超能力とやらで。」
櫻井さんの一言で、ここにいる全員がは！？と思ったことだろう。
俺は別に超能力は信じてないけどさ･･･
「･･･後で後悔するぞ？」
「えぇ。後悔させてくださいよ。もし殺 せることが出来たら、地面に頭を埋めつけて土下座をして上げますよ。」
特に顔の表情は変えず、自信満々に言う櫻井さん。
「うーん。そうですね･･･じゃあ、田中さんなんてどうですか？」
「え！？俺！？」
「ふんっ！さっき東にしてたみたいに、スカーフの先を超能力で上に向かせて首を絞める。
そして、無様に死 んでいく様を見てやるよ！」
なんで俊くんやねん･･･！
そんなん他の人でもいいやろ！？
櫻井さんは･･･何を考えてんねんやろ･･･
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