学ランのシルバーさんと探偵の私。 (ページ12)

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ゴールドさん。ページ12

「あんな奴･･･あんな奴いなくなって当然よ！私の事を騙してたんだから！」

「･･･どういうことですか？」

安西さんの言葉に問いかける櫻井さん。

「元々、女優志望だった私を"女優にさせる"という約束でマネージャーになったの。

そして、約束なら今日の東のアシスタントも私だったのよ！なのに･･･なのに！

･･･ふっ、終わったわ。もうなにも･･･もうなにも必要ない！」

と言いうと、ライターのようなものをカバンから取り出した。よく見ればボタンが付いている。

･･･まさか。

そう考えると一気に血の気が引いていく。

すると、向こうのドアから沢山の人が入ってきた。

「待て！早まるな！」

先程、到着したと思われる警察がマネージャーさんを説得しようとする。

「近寄らないで！これは爆弾よ！

私がこのボタンを押せば･･･

この先は貴方たちでも分かるわよね？」

予感的中。

俺だけじゃなく、今ここにいる人たち皆分かっただろう。

あのボタンを押せば死ぬということ。

一気に緊迫感がここに走った。

誰も、動かない。

誰も喋らない。

いつもは小さいような薄らと聞こえる機械音が、今は最大の音に聞こえる。

そんな状況の中で、櫻井さんは一歩ずつ踏みしめマネージャーさんの前に立った。