第八話:理解不能 ページ9
俺は勢いよく起き上がったあまり、
転けそうになったが、今はそれどころじゃない。
サグワにどういうことか問い質せないと…!
ま「…サグワ、」
サ「な、なに?」
ま「全て聞いてた。
彼女と別れたって話も、俺のこと友達として好きじゃないって話も!」
サ「…っ、は、はぁ?」
困惑状態のサグワ。
まぁそれもそのはず、行きなり起きて「好きじゃないって話聞いてた」って言われたら困惑にはなるだろう。
ま「どういうこと、俺は今までっ…
友達として見てたのに…!」
自然と涙が出てくる。これじゃダメ
すると、突然泣き始めた俺に、今度は近くにいたはじめが困惑した。
は「え、あ、…まほっちゃん。
サグワは、別に友達として好きじゃないって言った訳じゃないよ?ね?」
よしよしとでも言うように背中を擦るはじめの手をどかし、「そうなの?」
とサグワに向けて小首を傾げた。
サ「うん…」
ま「……えっ、じゃあどういうこと。」
理解不能だ。友達としてじゃないなら、他に何がある。
サ「……えっとー、…
親方のこと、恋愛感情としては好きじゃないって…ことかな。」
ま「…良かった〜…。」
サ「えっ?」
ま「嫌われてると思ったから」ニコ
涙で腫れた真っ赤な目を細めて、今日最高の満面の笑みを二人に見せた。
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作者名:カファット5 | 作成日時:2018年6月30日 14時