1 まやside ページ31
松本まやです！
えっと、平野くんと付き合ってるんやけど、只今絶賛喧嘩中なんです。
だってな、平野くん最近携帯ばっかりで全然話聞いてくれへんねんもん！
で、一方的に怒ってデートから帰ってきたのです…
帰ってるときも、追いかけて来てくれたと思ったらまた立ち止まって携帯触りだすし…
ほんまに携帯燃やしたろか！
なーんか私といても楽しくないんかなって思うよね。
寂しくなる。
じんわり涙が滲んできたのがわかり、枕に顔を押し付ける。
すると家のインターホンが鳴った。
もー、誰よ！
今から泣くとこやねんけど！
家には私しかいない。仕方ない、出るか…
まや「はーい…」
宅配か？とでも思ってハンコを片手に扉を開けると、そこには平野くんが立っていた。
平野「まやちゃん！ごめん！」
まや「っえ…なんで…」
平野「なんであんなに携帯触ってたか教えるから、嫌いにならんといて？」
まや「わ、かった…」
平野くんは携帯を取り出し、少し操作すると恥ずかしそうに私に画面を見せた。
見せてくれた画面には、たくさんの検索履歴が表示されていた。
・デート 彼女 喜ぶ
・デート 人気 場所
・彼女 プレゼント
・女性 人気
・成功するデートプラン
・リード 仕方
・手 つなぎ方
・手 つなぐタイミング
・初デート 失敗談
・彼女 怒らせた
・彼女 喧嘩
・彼女 喧嘩 追いかける
なにこれ、彼女のことばっか…
めっちゃ照れるんやけど//
平野「俺、失敗がこわくて調べてばっかで…でもそれが逆効果になってたな。」
まや「平野くん…こんなに調べてくれてたんやね。ありがとう。」
私を楽しませるためにがんばろうとしてくれてたんやってわかると、なんかすごい愛しく思えてきた。
あーもう。
平野くんの服の裾を引っ張って引き寄せ、抱きついた。
平野「まやちゃん？！ちょっ…！//」
まや「怒ってごめん。大好き。」
素直に告げると、平野くんは抱きしめ返してくれた。
平野「大丈夫、デートの続きしよっか^ ^」
今度は平野くんなりのリードで、グダグタのデートの続きを楽しみましたとさ。
おしまい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃーりー | 作成日時：2015年11月24日 22時
