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貴方「矢野？」
矢野は私の頬に手を当てて顔を近づけた。
貴方「矢野！」
矢野「一回だけ。」
貴方「いやっ…私好きな人が…」
矢野の体を手で押して離れさせようとしてもビクともしない。
矢野「もう付きまとわへんから…一回だけ。」
貴方「いや…」
？「おい」
低い声が近くで聞こえたので矢野は慌てて私から離れた。
暗くて顔が見えにくかったけど、照史くんだった。
矢野「なんですか。」
桐山「嫌がってるやろ。」
矢野「邪魔しないでくださいよ。」
桐山「おまえは女泣かしてる男のこと放っとくんか？」
矢野「えっ…」
泣かしてる…？
目元を触ると濡れてたので、矢野が驚くのと同じぐらい自分でも驚いた。
泣いてるやん…私泣くほど嫌がってるやん…
矢野「ごめん、松井…悪かった。」
矢野はそう言って帰っていった。
桐山「大丈夫か？」
貴方「うん…ありがとう…」
桐山「…しゃーないから守ったるわ。」
貴方「え？」
照史くんが言ったことの意味がいまいちわからなかったので顔を覗き込んだ。
ーーchu!
貴方「ん？！//」
桐山「そういうことや//」
どうしよ、キスされちゃった…
そういうことって…そういうことやんな//
でも私はちゃんと告白したのになー。なんかなー。笑
貴方「どういうこと？」
桐山「…うるさいなーもう。今日からおまえは俺の彼女//」
貴方「なんで？」
桐山「え、好き同士やから…」
照史くんそろそろ不安そうな顔になってきた。笑
貴方「私は照史くんのこと好き。」
桐山「あ…// 俺はAのこと大好き。付き合おう。」
貴方「うん！」
桐山「また泣いてるやん。笑」
目元を触るとまた濡れてた。
今日は指摘されな気づかへん日やな…；
照史くんは私を抱きしめた。
貴方「わっ！あき…と、くん…？//」
桐山「俺、女の子と付き合ったこととかないからこの先Aのこと傷つけると思う。」
貴方「そんなん私もやしっ//」
桐山「でも絶対その分幸せにする。」
いきなりすぎて何も言えず、ただアワアワしてると、笑われた。
桐山「おまえ余裕そうやったのにテンパりすぎやん。笑」
貴方「だって…ほんまに好きな人にこんなんされたらテンパっちゃうやん！//」
照史くんは「えっ」とか言いながら抱きしめてた腕を離した。
桐山「素直すぎひんか？//」
口元を押さえて聞いてきたので抱きしめ返した。
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作者名：ちゃーりー | 作成日時：2015年3月29日 21時
