王子の行動 ページ7
翌朝、父にも婚約相手のことを聞かれた。
父「誰にするか決めたか？」
王子「いえ…やはり実際に会ってみないと決めがたいので、少し外へ出て物色してきます。」
父「ということは、あの写真の三人は嫌だということか？」
王子「ええ、好みのタイプがいませんので。」
父「やはりおまえは私と似てるな。私も好みはいなかった。しかし変な女に騙されるなよ。」
王子「はい」
俺は王子とバレないために庶民的な服を着て街へ出た。
道行く女がチラチラと俺を見ている。
そんなにかっこいいか、俺…←
でも昨日変な女に絡まれたから、ここはクールっぽく近寄りがたいオーラを出しておこう。
街を歩いて人間観察は少し難しいので、待ち合わせ風にベンチで座っておくことにした。
あの女はブランド物ばかり持っているから金目当てで付き合いそうだな…
あっちの女は若すぎるし…
あそこにいる女はいい女だけど結婚してるかもしれないな…
だめだ、客観的に見てしまう…
もっと直感的に「あの人が良い！」とか分かればいいんだけど…
一服がてらコンビニへコーヒーを買いに行こう。
そして俺はコンビニに入る直前、目を疑うような光景を見たのだ。
両手にたくさんの買い物袋を持った華奢で美しい女性が信号を待っていた。
ーーーあれは…シンデレラ？
王子「っあの！！」
シンデレラ「はい？」
思わず声をかけてしまった；
いきなり「夢に出てきましたよね」なんて言っても気持ち悪いし…
かと言って「美しいですね」なんて言っても気持ち悪いし…
真っ白になっていると信号が青になってしまった。
シンデレラ「人違いですか？」
どうしよう、もう二度と会えないかもしれない…
もういい、俺、いったれぇ！
王子「いえ、お荷物お持ちしましょうか？」
シンデレラ「大丈夫です。ありがとうございます^ ^」
ぐっ…負けるな俺！
王子「無理はよくありませんよ。家まで送るなんて厚かましいことはしませんから。」
シンデレラに何も言う間を与えず荷物を奪い取った。
シンデレラ「で、ですがあなたも何か予定があってこの場にいらっしゃるのでは？」
王子「あぁ、その予定が潰れてしまって退屈をしていたところなのです。お気になさらず。」
なんとか無理矢理シンデレラと話すきっかけを作ることに成功した。
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前のタイトル変えました！
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作者名：ちゃーりー | 作成日時：2014年11月25日 22時
