王子のかけおち ページ15
継母「なんだい、履けないのかい。シンデレラ!来なさい!」
シンデレラ「はい」
奥の部屋から灰まみれになっているAが出てきた。
それと同時に義姉たちは鼻をつまんで冷たい目でAを見ながら去っていった。
継母「あんた、この靴落としたんだってね。この方が持ってきてくれたよ。」
シンデレラ「あ!チャーミ…」
王子「こんにちは^ ^」
シンデレラ「こ、こんにちは…」
王子とバレたら義姉がうるさそうだからAが俺の名前を言うのにかぶせて挨拶をした。
一応メガネで変装してみたけど、Aは見破ったようだ。
継母「なに?あんたこの方と知り合いなの?」
シンデレラ「い、いえ、知り合いと似ていただけです…」
継母「そうかい。さっさと掃除に戻りな。それじゃ、ごきげんよう。」
Aは家の中に押し込められた。
継母たちのAの扱いを一部始終見て、俺はいてもたってもいられず、玄関の扉を開けた。
継母「どうなさいました?」
王子「A!」
シンデレラ「えっ…」
俺はAの前でひざまずき、婚約指輪を取り出した。
王子「絶対幸せにするから…結婚してください。」
継母「ちょっ!いきなりすぎますわ!それに結婚でしたら年上である姉を…」
王子「あなたはAの母親なんかじゃない。あなたに拒否権はない。」
継母「な…な…」
再びAを見上げると、口を押さえて涙ぐんでいた。
王子「A?」
シンデレラ「私なんかでいいんですか?」
王子「Aじゃなきゃダメなんだ。」
婚約指輪をポケットに入れ、Aを抱き上げて大きな敷地から出た。
すると門の前にセバスの車が止まっていた。
セバス「お乗りください。持っていきたい荷物はありますか?」
シンデレラ「父と実母の形見を…」
セバス「かしこまりました。」
セバスは俺たちが今出てきた大きな家に入って行った。
王子「いきなりすまなかった。これ、はまるかな…」
再び婚約指輪を取り出し、Aの左手の薬指にはめた。
すると驚くほどぴったりだった。
王子「よかった…」
シンデレラ「ありがとう。」
王子「こちらこそ。」
俺たちは誰も乗っていない車内で重ねるだけのキスをした。
シンデレラ「ふふ。照れるね^ ^」
王子「A…か、可愛い////」
シンデレラ「え…////」
Aを押し倒し、Aの首に顔を埋めた瞬間セバスが帰ってきた。
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作者名:ちゃーりー | 作成日時:2014年11月25日 22時