マドリガル家のちょっと不思議な日常。【Encanto】

困ったことに ページ30

カミロside






Aはあの騒動があってから、本当の姿に戻った感じがした。つまり奇っ怪な行動がなくなった。

誰にでも優しくて、可憐で、綺麗。

誰もが憧れるような、絵本の中のお姫様みたいな。

街の人々の中にはAとの交際を考えてる家族も多くて、いつお見合いがきてもおかしくない。



……僕はほんとに困ってるけど。




カミロ｢(おばあちゃんは…孫が孫のことを好きとは思わないよな。)｣



おばあちゃんは最近、Aのお見合いがあまりにも来すぎてAに聞いていたりする。


お見合いなんて来たら僕はその場に出席出来なくなりそうだ。


当の本人であるAと言ったら、



A｢んー…まぁ考えとくね｣



とか言って1週間経った。

たぶん何も考えてないのだろう。



そんなことを考えてたら、A………のことを陰からじっと見つめている同年代の男を見つけた。


腹が立つけどその気持ちはわかる。そう思って通り過ぎ去ろうとした時、急に頭にひとつ疑問が浮かんだ。



あの男彼女持ちじゃなかったか。



驚いて振り返るとその男はカメラを取り出し始めた。


紛れもなくバレないようにAの姿を写している。


それがわかった僕は瞬時に行動していた。



カミロ｢おい。それどうするつもり？｣

男｢！？か、カミロ・マドリガル……｣

カミロ｢Aはお前みたいなやつには渡さない。カメラ、しまってくれ。｣

男｢っ……お前はAさんのなんなんだ！！｣

カミロ｢そっちこそなんだよ。確かお前彼女持ちだよな｣

男｢うるさいな！！！｣

カミロ｢僕はA・マドリガルの家族だ。大事な家族なんだよ。わかったら帰れ｣





男｢っく………覚えてろよ、カミロ・マドリガル……｣

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