5章.Tragedy.39. ページ3
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「日葵って、まだ天のことが好きなの?」
「まあね」
私はあくまで冷静を装った。
本当はそんなに冷静じゃない。
日葵は天才で名家の令嬢だ。
なんでも持ってる。
油断してたら天なんてすぐに奪われる。
そんな気持ちを抱えたまま、ステージへと立った。
──────────
『月雫、日葵はどうだった?』
今、私は天と電話中。
最近は仕事で忙しくて、声を聞いたのも久しぶりだった。
「相変わらず、うるさかったよ(笑)。でも────」
『・・・・・・』
「ステージは凄かった。多分初めてステージを見た人は新人だと思わなかったと思うよ。・・・・まあ実際、日葵は新人じゃないけどね」
『・・・・月雫』
「なに・・・・?」
『愛してるよ』
「・・・私も愛してるよ。じゃあまたね」
『うん』
返事を聞いて、私は電話を切った。
「・・・・・それで、なに?日葵」
「いや?天も相変わらずだなって。月雫のせいで私は病気にかかったのにね。まあ別に恨んでないからいいけど。」
「・・・・・いつから変わったの?」
「ん〜、天が月雫のこと好きって気付いたときから?」
──────────
その頃、天は──────。
なんか今日、月雫元気なかった・・・?
月雫の周りをさぐらないと・・・・。
と少しヤバいことを考えてました。
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作者名:宝坂 藍花 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3c8fc251461/
作成日時:2019年7月21日 17時