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林檎「……危ないぞ、ダルメシア。ケガをするかも知れない」
クンクンと割れた食器に鼻を近づけ匂いを嗅ぐダルメシア。
ダル「匂いが分かれば犯人が分かるかも知れないだろ?」
ジャク「おお!すごいよ、親友!」
ダル「えへへ」
褒められたことが嬉しいのか、ふにゃと柔らかい笑みを浮かべ気合をみせる。
ダル「クンクン…クンクン…」
ジャク「どう?」
ダル「う〜ん…匂いがしない」
林檎「これはもうバランスが悪かっただけじゃないか?」
殺 人現場から痕跡が出なければ自 殺が疑われるように、割れた食器から匂いがしなければ、ただバランスが悪かったとしか言いようがない。
ジャク「はぁ?僕の食器のバランス舐めないでよ。三月ウサギにも褒められる程なんだから!」
ジョー「いや、誰だよ」
マル「凄さが全くと言っていいほど分からないね」
ジャックが自身の食器のバランスの良さを語っている最中も、ダルメシアはどこかに匂いはないかと嗅ぎ続ける。
ダル「あ!」
サム「どうかした?ダルメシア?」
ダル「犯人が分かった!」
ダルメシアが声を上げるとジャックは勢いよく振り向く。
ジャク「誰?!」
ダル「クンクン…やっぱり。ワンワン!!お前だな、サム!!」
サム「あれ?俺だった?」
顔をくしゃっとさせて吠えるダルメシアに平然としているサム。
サム「ジャックの部屋なんか行ったかな?」
ジャク「確かに。サム、最近僕の部屋に遊びに来てないよね」
ダル「でもサムの匂いがするぞ!」
ジョー「……こりゃあれだな」
林檎「ああ」
マル「やれやれ」
三名はどうやら事件の真実が分かったようだ。
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作者名:いす | 作成日時:2021年3月3日 4時