彼女は本のヴィラン【手下】 (ページ18)

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・ページ18

『ま、同業者として会ってみたい心理なんだよね』
ジョー「同業者ァ？？」
『だって仕事内容ほとんど一緒』
ジョー「……歌って踊って、主人に仕えて……お前、サバスチャンだな」

指を折って仕事内容をあげていくと、なんともファンシーな仕事内容が明らかになった。本の同僚は、どうやらあのカニと同業者らしい。

ジョー「それが関係あんのか？」

唐突な同僚の話題を不思議に思い、彼女の手元にある手紙について問いかける。

『そうそう、マスターからの新しい仕事！』

嬉しそうに掲げる手紙には、ビッシリと文字が敷き詰められていた。

『今回のリクルートが終われば、僕に大きい仕事を任せたいんだって！次の仕事は海らしくてさ、できることはやっておきたいんだ』
ジョー「お前が海ねぇ。社畜精神ご苦労なこって…」

そう言って長い足に頬杖をついて不貞腐れた顔を見せる。

ジョー「………俺もお前もあのカニも、皆仲良く社畜なんだなぁ…」

何か考え込んだエイトフットは、何か決めたのか顔をあげる。

ジョー「……見てみるか？」
『ん？何を？』
ジョー「お前が見たい未知の世界」
『ジョーの地元？！』
ジョー「そうそう。俺ンとこの不気味〜な海」

エイトフットの脅かすような笑顔に対して、Aは子供のような笑顔を浮かべる。その姿に心なしかエイトフットも嬉しくなる。

ジョー「お前が大人しくしてりゃ、カニにも合わせてやるよ」
『流石っ、エイトフットのジョー！！アースラ様の一番の手下！！』
ジョー「まぁな」

満更でもない笑顔でソファにふんぞり返る。またそれを横からよいしょするA。