拾仇 ページ20
『…ぃっ、』
起き上がろうとすると身体がだるくて、痛くてそのまま横になる
横を見ると紅が寝ている
髪の毛を触るとサラサラで少しムッとなる
昨夜の事を思い出すと顔に熱が行く
『…これ、隠れるかな』
腕や脚、身体の至る所に噛まれた跡があって
『紅、朝だよ。起きて』
「…」
起きる気配のないので自分だけ起きて服を着る
『……』
紅の唇にそっと口付けてみると恥ずかしくなっていそいそと部屋から出る
(何やってるんだろう私……お風呂入ろう)
火照った顔を隠すように下を向きお風呂に駆け込むとそのまま座り込む
『恥ずかしい……無理……』
自分からするのも、されるのもまだ慣れない
多分一生慣れない
『こんな私で紅は本当に良かったの…？』
「桜以外居ねぇよ」
『っ、起きてたの？』
「ちょっと前からな」
まって、じゃあもしかしたら
『起きてなら起きてよ』
「悪ぃな」
むすっとしているとそっと紅の顔が近づき唇を落とす
「これでおあいこだ」
『っっ！もう起きよう』
横にある寝巻きをとりあえず着て自分の部屋に向かう
部屋に置いてある鏡を見ると首の見えるところにあった
『もうこれは諦めよう』
せめてと思い今日は髪を纏めず下ろしといてみる
多少は誤魔化せるかもしれない
『…絶対笑われる…』
覚悟を決めて外に出るとヒカとヒナが居た
「「姫、今日は髪の毛纏めねーのか？」」
『おはよう。今日はちょっとね？』
私の周りをくるくると回りながら聞いてくる2人に笑がこぼれる
「「もう朝餉できてんぞ！姫が来ねーと食べらんねぇ」」
『紅はもう起きてきたの？』
「若はなんか知らねぇけどもう起きてきやがった」
「姫よりも速いなんて何かあるぜ？」
『じゃあはやく行こうか』
部屋から出るといつもと同じで心があったまる
こんないつもの光景だけでも幸せが満ち溢れているのだ
特別な夜は暫くはいいかな
何より私の心臓が持たない…
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雪野(プロフ) - いえいえ、よかったです(^-^) (2020年11月29日 15時) (
レス) id: 80d98c577b (このIDを非表示/違反報告)
霊来(プロフ) - 雪野さん» ごめんなさい公開するの完璧忘れてました……今公開しました。すみません… (2020年11月29日 13時) (レス) id: a7f52eeadc (このIDを非表示/違反報告)
雪野(プロフ) - ページ項目の10の次が12なんですが、11はどこにいったんでしょう...? (2020年11月29日 8時) (レス) id: 80d98c577b (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 更新楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2020年11月5日 6時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 霊来さん初めまして、続きが楽しみにしてます。応援してます。 (2020年11月3日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霊来 | 作成日時：2020年10月24日 1時
