弐拾漆 ページ34
『私の後ろを着いてきて何の用かしら』
くるりと振り返ると写真で見た顔
「俺は別に散歩してただけだったんだが着けてると思ってたのか。自意識過剰か?」
『術師殺しと名高い貴方ですもの。呪力感知に引っかからなくても三月と五月は貴方を捉えるわ』
「んじゃあ今から俺がやろうとしてることも知ってるってか」
『誰から依頼されたのかしら。教えて下さらない?』
「死ぬから知っても意味ねぇよ」
『貴方は呪霊に対しては余り得意ではないんじゃなくって?』
「ああ、そうだな」
臨戦態勢から戻らないので提案をする
『…私、貴方を殺したくないのよ。貴方の天与呪縛には興味があるから。だから』
『依頼主、裏切ってくれる?』
「…へぇ。条件次第で考えてやるぜ?」
あら。脳筋で構わず襲って来るものかと思っていた
『武器を保存出来る呪霊を手に入れたのだけれど私呪具とか使えないの。だからその子をあげる』
呪力を持たないこいつにとって呪具を取り込む事が出来る呪霊は喉から手が出るほど欲しい筈
「で?お前は他に何を企んでやがんだ?」
『貴方の身体、少し調べさせて?調べさせてくれたらお礼にその子と完璧な主従関係を結ばさしてあげる』
さっきの双子の姉の方もだけれど、この天与呪縛には興味が湧く
「俺の身体調べんのか?ならホテルにでも行くか。俺も溜まってんだ。金はお前が出せよ」
『そのジェスチャーやめなさい。貴方なんかとするくらいなら死んだ方がマシよ。それにこんな子供にたからないと行けないくらい経済力が無い人なんて論外』
「つれねぇな」
日にちと時間、場所を指定して伏黒甚爾に別れを告げる
『それではまた後日。当主様には内密にしといてあげます』
「んじゃ代わりにいいこと教えてやるよ。依頼主からの伝言だ。お前が2年になった時、会いに行くってよ。あー、後帰り道にプレゼントがあるとか何とか言ってたな」
『…そう』
『お久しぶりです。直毘人様』
「双子はどうした」
『殺す必要は無いと判断致しましたわ。それにあの子たちだって一応禅院家の血を継いでいる者。子供に術式が宿るかもしれないのに殺してしまうのは勿体ないんじゃなくて?』
「はっ、人の心というものが貴様にはないのだな」
『あらあら、呪術師とは皆こういうものでしょう。歳をとって呪術師としても老いていったのかしら?』
「人形も言うようになったな」
『……それでは』
襖を閉め外に出る
『…今日は少し寒いわね』
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あんず(プロフ) - 更新ありがとうございます!!楽しみにしてました。これからも応援してます! (2021年3月30日 23時) (レス) id: f3f41a7a80 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 霊来さん初めまして、続きが楽しみにしてます。応援してます。 (2021年1月27日 14時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - すごく好きです!!今後の展開が楽しみです(^^)更新頑張ってください!応援してます。 (2020年11月14日 23時) (レス) id: b4b2a74632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霊来 | 作成日時:2020年10月3日 22時