7-7:あっちもこっちも指名手配犯 ページ7
志摩「所轄から、7番の契約者山中誠二の話」
『どうだって?』
志摩「12年くらい前バイト先の先輩の先輩から銀行口座を売らないかと誘われた、特に何も考えず口座を作って渡してしまった」
伊吹「うわーそれ完全に悪いやつにわたってんじゃーん」
志摩「山中はもちろん自分名義でトランクルームを借りられてるとも知らずに、健さんのことも知らない」
伊吹「健さんって何者…?」
『健さんは自分の名前でトランクルームを借りられない人物…?……てことは……』
志摩「犯罪者だ」
「『あ!!』」
私は伊吹と一緒に大声を出す
伊吹「俺健さんの顔どっかで見たことあると思ったら!奥多摩で見てたわ〜!」
『私も!ポスターで見たことある!』
〈警視庁から各局、タクシーの無賃乗車警視庁の"陣馬"と名乗り男が逃走、行先は金次商店街!指名手配犯を追っているとの情報!〉
伊吹「あっちも指名手配犯、こっちも指名手配犯…?」
志摩「指名手配犯が2人?」
『確か…健さんの事件って…』
____________
〈わかったぞ〜陣馬さんが追ってる犯人!糸巻が聞いてた!!今から資料を送る〉
志摩「平成21年に発生した杉並区の強盗致傷事件…空き巣に入った強盗が物色中家主が帰宅、幸い被害者は一命を取り留め目撃証言と遺留物から犯人が割れたが未だ逮捕されていない」
『犯人は…2人組!』
伊吹「健さん!本名は梨本健!」
志摩「それで陣馬さんが追ってるのがもう1人の大熊邦彦」
伊吹「指名手配の2人が偶然たまたま同じタイミングで見つかった?」
志摩「あっ!すみません中にレシートってありましたか?」
志摩さんが鑑識さんの荷物からレシートを借りた
『魚肉ソーセージ!』
志摩「部屋の中にフィルムとか袋のゴミってありました?」
「いえ、一切」
『てことは!』
伊吹「え?なに!?」
志摩「幽霊の正体!資料にあった杉並区の強盗現場には魚肉ソーセージのフィルムが落ちており付着していた唾液から大熊邦彦のDNAが検出された」
伊吹「魚肉ソーセージはきんぴらじゃなくて大熊の好物!」
志摩「それにゃ!」
『にゃー!』
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作者名:翠春 | 作成日時:2024年3月2日 17時