【プロセカ】このステージで輝きを！［2］ (ページ16)

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15話ページ16

類「フフ、だろうねぇ。司くんは、四六時中突拍子もないからね」

A『(...フォローのしようがない)』

瑞希「ねぇ、類」

瑞希「さっき、空き教室で練習してる類を見かけたんだけどさ、すごく楽しそうに見えたよ」

類「...あぁ。司くんと寧々と、Aくんと練習をしていた時かな」

瑞希「中学の頃はふたりでこうして、屋上でぼーっとしてる時間が多かったけど─」

A『...！(そうだったんだ...)』

私はしっかりと耳をかたむけながら、赤く染まる夕日を見つめた。

瑞希「今は、類も普通に楽しくやってるんだなってわかって、安心したよ」

瑞希と神代くんはお互い懐かしそうに目を細めた。

A『(...あぁ、そっか。2人は仲間だったんだね。屋上にいる孤独同士の仲間だったんだ)』

A『...羨ましいな』

私は呟いた。

こんなにも瑞希や神代くんの気持ち...分かるもんなんだね。

瑞希「類には、ちゃんと仲間ができたんだね。あの司って人とか、あと、一緒にいた女の子とか、Aとかさ！あーあ、類に先越されるとはな〜。絶対僕の方がコミュ力高いのに〜」

類「瑞希にもいるんじゃないかい？新しい仲間が」

瑞希「え？...なんでそう思うの？」

類「演出家としてのカン、かな？」

瑞希「...あはは、何それ。ボクにはそんなの.......」

瑞希は少し黙り込む。

瑞希「...仲間、っていうと、ちょっとしっくりこないけど、でも、そんな感じの人達に会うことはできたかもね」

類「フフ、そうかい」

瑞希「...だからなのかな。嫌なこともたくさんあるけど、今は、ここから見える景色も、そんなに嫌じゃないよ」

類「なら、お互い、いい人間に出会えたようだね」

瑞希「とはいえ、せっかくの文化祭なのにこんな場所で油売ってるところとか、昔と全然変わってないんだけどね〜....ん？なんか校庭に人が集まってきてない？」

類「ああ、そろそろ後夜祭が始まるんだね。聞いたところ、ダンスをしたり、ライブをしたりするそうだよ」

瑞希「へー。高校だとそういうのもあるんだね」

A『(...もうそんな時間か...結局草薙さんとまわれなかったな...でも....瑞希とまわったのが1番の正解だったかな)』

杏「あっれ〜？Aちゃんじゃん！こんなとこでなにしてんの〜？」

A『うわっ！？あっ、いやちょっと！！』

私は唐突な白石さんの出現に声が裏返った。

類「....ん？足音が聞こえるね。誰かがこっちに来るみたいだ。」