実況者短編集『BL』

↑続き ページ39

◇◇◇◇◇◇◇


「なぁぺいんと、もしさ、俺達2人が閉じ込められたとして、出るためには
どちらか相手の記憶を消さないと出られないとしたらどうする？」

『？…どういう意味だ？』

「つまりだな、どちらかが相手の記憶を忘れるんだ。ぺいんとだったら俺の事や俺たちの思い出とかな」

『…つまり、トラゾーが記憶を消すことを選んだら、部屋を出る時はトラゾーの中では俺が他人になってるって言うことか』

「まぁそういう事だ」

『そうだなぁ…トラゾーの記憶を消すかな』

「え"？！…なんで？」

『……忘れる方より忘れられた方がよっぽど辛いからだよ。その痛みはずっと続くから、それは日常組のリーダーである俺がその痛みを持つことにする！！』

「……なるほどな、ぺいんとらしい考えだ」

『…それにな』

「？」


『俺が覚えてないと、お前を迎えに行けないだろ、俺を忘れていようがトラゾーは立派な日常組のメンバーだからな！』

「………！」

『あ！やべっ、時間だ時間！じゃあな！トラゾー！お金ここに置いとくぞ！！』


「………もう無理です。」

結果:無自覚イケメン(2回目)

◇◇◇◇◇◇◇

見事に作戦は失敗でした。
彼は鈍感純粋男子でした。

はぁ〜…ともさんはまだしも、らっだぁさんはまさかの口にチューするし、ぺいんとさんもやり返すし…クロノアさんは失敗するし！
トラゾーさんも！なんで人がいる喫茶店を選んだんですか！！

あの後、ともさんは恥ずかしさでダウン、よっぴーさんに連れていかれました…
らっだぁさんもレウクラさんに顔が真っ赤だと看病されて
クロノアさんは部屋から出てこなくなりました…
まぁ多分、明日になれば出てくるでしょう。
トラゾーさんは喫茶店でずっと硬直してたので置いて来ましたが、今頃は家でしょうね…

あー！なんかぺいんとさんがかっこよすぎてムズムズします！こうなったら自分で暴いてみせますよ！！



「ぺいんとさん！ぺいんとさん！」

『ん？死神くんじゃん、どうしたの？』

「しゃがんで頂けますか？」

よっしゃここまではバッチリ！
平常心を保てー死神。


『ん？全然いいけど…』ｽﾄﾝｯ

よしよしよし！ともさんの時は疑ってましたけど、やっぱり日頃の行いでしょうか！普通にしゃがんでくれました！


「んっ///」ﾁｭｯ

『……んんっ？！』

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