０舎看守【ナンバカ】 (ページ49)

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番外編　ある日のバレンタイン後半ページ49

海翔「あ！Aさーん」

『？どうしたんだ？……そのチョコまじでどうした？？』
〈驚いたように海翔を見て〉

海翔「これ、面会に来た女性達からいただいたんですよ」

『へ、へぇ…流石だな海翔』

海翔「何言ってるんですか！これは貴方に送られてきたチョコです」

『・・・…まじで！？俺ぜんぜん面識ないと思うんだけど！』

海翔「いいから運ぶの手伝ってください」

『お、おう』

・

・

・

『ふぅ、運んでくれてありがとな』

海翔「…いえ、それは良いのですが。これどうするんですか？？」

『…鈴野も呼んで一緒に食べるか』

海翔「…はい」

『…そうだ。ほら、お前にもチョコやるよ。日頃の感謝の気持ちだ』

海翔「！！あ、ありがとうございます！」
〈嬉しそうに受け取って〉

『お、おう』
〈なぜそんなに喜ぶのか、と不思議そうにしながら小さく笑みをうかべ〉

鈴野「はぁぁ～、疲れたなぁ…」

海翔「あ、鈴野さん。お疲れ様です」

鈴野「お、おー…このチョコどうしたんだ？？」

海翔「…主任にです」

鈴野「なるほどな、相変わらずすげぇモテんだなうちの主任は」

海翔「…ですね」

ガチャ

『お、鈴野戻ってきてたのか』
〈ガサガサと袋からチョコを出しほい、と渡して〉

鈴野「？、？？なんすか？」

『日頃の感謝だ、受け取れ』

鈴野「！な、なるほどな？？サンキュー主任」

『おう』

海翔「主任、ちゃんと渡してきましたか？」

『あぁ、嬉しそうにしながら受け取ってくれたぜ。0番も21番も5番もな』

海翔「そうですか、よかったですね」

《日頃感謝してるのは囚人たちの方だと思うが…》

『鈴野、お前もこれ食べるの手伝ってくれ。俺一人じゃ食べれねぇし』

鈴野「主任、めっちゃ嫌味に聞こえるんだけど」

『？なにがだ？？』

鈴野「…イエ、ナンデモナイデス」

《そうだ主任、天然だった》

その後

各舎バレンタインのチョコを

美味しくいただきました。