０舎看守【ナンバカ】 (ページ35)

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第サンジュウサン話ページ35

猿門「ぁ？？」

猫「だってあの事件の当事者で1番関わりの深い先輩が今でもこの南波にいるのがもしかしたら原因かも知れないんじゃにゃいんかって
皆噂してますよ～？
　
だって普通あんなことしたらここにいようだなんておもわにゃいんですもん。

もしかしたらまた、同じことが起こるんじゃにゃいかって」

キジ「ちょっと猫いい加減にしなさいよ」

猫「だって僕これ以上嫌われたりすんの嫌ですもん。一応先輩っていう関係でこの南波にいるし僕の昇進にだってかかるでしょう？」

七色「……」

《空気悪いなぁ》

猫「もしかしたら看守長がいないのを狙って…」

猿門「ペラペラとよく喋る口だな。さっきから何が言いてぇんだてめぇ、俺と『誰』を重ねてやがる。
俺は……俺は兄貴とは違う！一緒にすんな！

俺が弟だからまた同じ事をすると思ってんのか
俺とアイツを同じ人間だって思ってんのか！！

副主任風情が俺にそんな口きいてんじゃねぇぞ！」

猫「副主任風情？よくそんなこと言えますね。アンタこそ自分が『主任』だからっていい気になってるだけじゃにゃいですか？

知ってます？なんでアンタが『主任』になれたか。
アンタが弟だからなんですよ、猿門「元」副主任。

アンタは実力でここに入ったんじゃない。
全部兄貴の「コネ」さ。

勘違いしてるのはどっちだよ。
兄貴の後追いで主任になったんだろ？

だったらあの事件だってもしかしたらって思うじゃんか。
アンタは僕たち刑務官を疑ってるようだけど、
僕たちはアンタを疑ってる。

アンタの舎が陰でなんて呼ばれてるか知ってるか？

『裏切りの五舎』

そう呼ばれてんだよ」

　

猫「アンタの兄貴は囚人殺しだ。しかも取り押さえにいった先輩たちにまで殺しにかかったそうじゃないですか。

囚人にも刑務官にも牙を向くなんて
たかが「強さを身につけるために」自分の「強さ」の踏み台にしたかったのさぁ

たったそれだけの為にこんなことしてさ。
ほんと五舎の連中は負けず嫌いで困るよ
アンタだってそうでしょ？自分が一番じゃないと気がすまない。

強いことを証明したい。あいつより強くなりたい。そう常に思ってるんだろ？

猿鬼さんと一緒さ。
だからみんなアンタに近づかない、いつかここを裏切るって皆思ってるのさ
あんなの二度とごめんだってそう思ってる」

ぐっ

猿門「……」

《違う、俺の求める強さはアイツとは違う》

ﾀﾞｯ