０舎看守【ナンバカ】 (ページ25)

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第ニジュウヨン話ページ25

『まぁ、それはいい。…とりあえず今日の予定だけど25番』

ニコ「はーい」

『お前は今日診察日なんだってな、これから俺と一緒に医務室に行くぞ』

『…で、俺は25番だけだと言ったんだがなんでお前達も着いてきているんだ？？』

ロック「付き添うくらいならいいってハジメたち言ってたし」

ウノ「別に良いじゃねぇか逃げたりしねぇよ、あの弓矢うってきそうだし」

ニコ「時々みんなで一緒に行くんだよ」

『はぁ、だったらせめて医務室前で大人しく待ってろよ。』

《まったく,ハジメはどんな教育してんだよ》

「「はーい」」

ガチャ

『失礼しまーす、13舎13房から囚人番号25番を連れてきたぞー』

翁「！その声、Aか。ハジメのくそがきが謹慎処分になったのは嘘じゃなかったみてぇだな」

ニコ「せんせぇ～今日は何味のお薬くれるの～？」

翁「ばーか、まずは診察が先だ。薬はそのあとだしてやるっつーの。大会のときの後遺症がないか何回もチェックするからな」

『後遺症…？？』

翁「あ？なんだおめえ知らねぇのか。コイツの病気が人体に悪影響がないのは知ってるよな」

『ああ、まあ』

翁「たしかにコイツから伝染る病気はたいしたことはねぇ、だが問題はその逆なのさ」

『…逆、？』

翁「コイツは人に『伝染される』病人なんだよ」

『は？伝染される病人、？？』

翁「大会でおめぇも見たろ？5舎の囚人の技をそのままトレースしたようなこいつの動きと技。」

『ああ、なるほどな。それが『伝染された』ってことか』

翁「そういうことだ。でもな、そいつは良いことじゃねぇ寧ろ危険だ。自分の体力,筋力に関わらず他人の動きを伝染されることはヤツ自身の大きな負担になっちまう。

他人に影響されればされるだけ奴への負担が半端じゃなくなる。
ましてや気功なんてのは相当な鍛錬を積んだ奴が使えるもんだ。

ありゃ下手すりゃ死んでたっておかしかねぇ

俺の処方してる薬はその他人からの『感染を防ぐ』ものなのさ。」

『……』

《なるほどなぁ》

翁「1番は独房に入れちまうのが楽なんだろうが、本人が嫌がってるからな。
ちゃんと毎日薬を飲むっていう条件で13房に入ったってのに
このバカ大会中1回も飲まなかったらしいんだわ」

『まじかよ、そりゃあんなことになるわけだな』

ニコ「今度からはちゃんと飲むから早くお薬ちょーだーい！」