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第九話 ページ10

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ウォッカ「またせたな、社長サンよぉ」

「や、約束通り一人で来たぞ!!」


貴方「……」



なるべく音を立てずに、壁から覗き込むように見れば、何らかの話をしているウォッカともう1人の老人。

ここからじゃ話し声が聞こえずらいが、内容をある程度知っている俺からすれば問題ないな。

なんて思っていると、老人は持っていたケースを開けだした。



貴方「(す、すげー。あれが1億円の量……)」




───と、そんな呑気な事を考えていた次の瞬間だった。




ジン「───探偵ごっこはそこまでだ……!!」

貴方「ぅッ!!!」



突然、後ろからガッ……と頭を強く殴られた衝撃を感じながらその場に倒れ込んだ自分の身体。

意識が朦朧としながらも、ウォッカとジンの話し声が聞こえてくる。



ウォッカ「アニキ……コイツどうしやす?」

ジン「折角だ、こいつを使おう。
組織が新開発したこの毒薬を…」



そんな声を耳にしながら、俺を無理やり上半身だけ起き上がらせて、ある薬を見せる。



貴方「(これが、あの"アポトキシン4869"……ッ)」

ジン「なにしろ死体から毒が検出されない、完全犯罪が可能なシロモロだ。

まだ人間には試したことがない試作品らしいがな……」



そのまま口に無理やり毒薬と水を飲まされ、また投げ落とされる。

すると突然、自分の身体から煙が出てきた。



ジン「あばよ、名探偵……」

貴方「……ッ」









────ジン達の足音が遠ざかっていく中、俺は自分の身体から出てくる煙に目を向ける。



貴方「く、そ……ッぐ……っぅ……」



身体が焼けるように熱い。

骨がギシギシと小さく音を立てながら、溶けるように身体が徐々に小さくなっていく。

それと同時に、殴られた頭部から溢れ出す血。



貴方「(…ま、ずい……意識…が……ッ)」




────俺はゆっくりと、意識を手放した。




────


───────


───────────






「おいっ!子供がいるぞ!!」

「可哀想に、頭を怪我している…」



貴方「(……ん)」



朦朧とする中、ゆっくりと瞼を開けると…そこには警察の人たちが居た。

いつもより人が大きく見える……



「おっ…起きたか……。
立てるかい?坊や」

貴方「ぼう、や……ってまさか!!」



上半身を起こし、自分の手を見れば……

ブカブカになった服、子供のような手足にいつもより高い声…。









貴方「(──────ほ、本当に子供になっちまいやがった…!!)」

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ユキ(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます⊂('ω'⊂ )))Σ≡ (2020年6月12日 19時) (レス) id: 26cdda3c8d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年6月12日 18時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作成日時:2020年6月11日 19時

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