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第十一話 ページ12

貴方「俺がそのAなんだよ!帝丹高校2年の工藤Aッ!!」



そう言うと、博士は工藤家のインターホンを押し「おーいA、お客さんだぞー」と言い出した。

まだ信じてくれない博士に、Aは呆れたような顔で大きくため息を吐いた後、ジト目で博士を見上げた。



貴方「…阿笠博士(ひろし)52歳」

阿笠「ん?」

貴方「俺ん家の隣に住んでいる風変わりな発明家で、自分は天才と言うけど作ったのはガラクタばかり…

オマケにおしりのホクロから毛が1本出ている」

阿笠「な!?おし…!それはAしか知らないハズ……

まさかAの奴、ワシの秘密を言いふらしているんじゃ……」



うーんと悩むようにそう言い出す博士に、Aは疲れ気味で「だぁーから俺がAなんだってばー」と言う。

ついでに"薬で小さくなった"と言うと、今度は博士がジト目で"薬で…?"と呟く。



阿笠「ふん!そんな薬があればワシがお目にかかりたいわ!!

こいッ怪しい小僧め!警察に突き出してやるッ!!」

貴方「(ははっ…結局この流れかよ……)」



無理やり手を捕まれ、引っ張ろうとする博士にAは乾いた笑いをした。



貴方「……では、これならどうですか」

阿笠「…む?」



突然子供らしさのなくなった話し方をした俺に、博士は驚いた顔で振り向いた。



貴方「博士、あなたはさっきレストランコロンボからかなり急いで帰ってきましたね?」

阿笠「ど、どうしてそれを!?」

貴方「博士の服ですよ。
前の方は濡れた跡がありますが、後ろにはそれがない…、雨の中走って帰ってきた証拠ですよ」



"それにズボンには泥がはねてあるし、泥がはねる場所は工事中のコロンボの前だけですしね♪"とウィンクをしながらそう言うと…

博士は目を見開きながら、ゆっくりと掴んでいた手を離してくれた。

ついでに髭に、コロンボの特製ミートソースがついてる事も言うと、さらに驚いた顔をする博士。



阿笠「き、君はいったい……」

貴方「チッチッチッ…
初歩的な事だよ、阿笠クン♪」

阿笠「ほ、ほんとにAなのか…!!」


そう言うと博士は「うーむ…ま、まだ信じられんが、とりあえず家に入ろう」と言った。



ようやく信じてくれたのか、博士は俺の背中を押しながら、家の中へと入っていく。






.









────ったく、初めから信じろよな…と思いながらAは苦笑いをした。

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ユキ(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます⊂('ω'⊂ )))Σ≡ (2020年6月12日 19時) (レス) id: 26cdda3c8d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年6月12日 18時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作成日時:2020年6月11日 19時

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