３０．５ そういうのはいけないと思います ページ45
「さて、おついちさんはどこがいい？」
そう聞かれたのは、弟者が兄者に自慢しに行ってる時だった。
いたずらで挑発的な目の輝きに、どS心とどM心が同時にくすぐられる。
いいね。そういうの嫌いじゃないよ？
俺の捻くれてる所をうまいことつつく妹ちゃん。
それでも手を出すにはリスクが高すぎる。
ぬるま湯の関係も心地良しね。
ただ、時々湧く昏い衝動も仕方がないでしょ。
多面的で魅力的な君が悪い。
だから遊びたくなるんだよ。
「俺が選んでもいいの？」
ゲスに笑えば、不敵な笑みで返される。
いや〜DNAって怖いね。
「そうですね〜、それをお望みなら構わないけど。その覚悟あります？」
ほらね、こうして痛い所をついてくる。
「貴女のお気に召すままに。ワタクシごときが指図するなんてとんでもない」
執事よろしく一礼すれば。軽い笑い声が聞こえた。
いやホント質の悪いことで。
そこに喜んで振り回される俺も救いがたいけどね。
さ、どこにくれるのか楽しみだ。
ニヤつく俺の手を引いて立たせる妹ちゃん。
おや〜、残念。流石に唇にはこないか。
「さ、おついちさん立ってください」
「はいはい、これでいいのかな？」
笑いながら素直に立てば、ふっと笑った妹ちゃんは身をかがめる。
「貴方の献身と愛情に感謝と敬意を」
厳かな騎士のように目を伏せ、指先に熱を灯す。
ーーッ！？
混乱気味に目を見開けば、スッと開かれ見上げる瞳が俺を捉えた。
「これからも兄たちをお願いしますね」
指先に感じる吐息に、全身の血が沸騰する感覚にとらわれる。
ちょ、卑怯だから！ そういうのいけないと思うのお兄さん！！
内心の混乱をよそに、目線で問われたら口を開くしかない。
震えないように腹に力を込めて。
弟者のこと笑えないな……。
「――まいったね。あーこちらこそ？」
あぁ、情けない。
空いた手で顔を隠して天を仰げば聞こえる揶揄。
「おついちサーン顔真っ赤だよー」
「おーおーおっさんが猿みたいな顔して、ナメックやめたのか？」
うっさいわ！ このバカ兄弟！！
ちらりと見下ろせば、噛み殺した笑みで全身小刻みな妹ちゃん。
やられっぱなしは性に合わない。
逆に手首を掴み引き上げれば抵抗なく寄せられる身体。
そのまま耳に吹き込むように囁いた。
「イケナイ子だね、誘惑はお兄さんの専売特許だよ？」
仕上げにわざとらしいリップ音を耳に直接送り込ませてもらったよ。
「「ぎゃぁー！！！！」」
煽る奴らが悪いだろ？
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chie☆(プロフ) - unknownさん» レスありがとうございます！のんびりと楽しみに更新を楽しみにお待ちしておりますね♪ (2018年11月16日 18時) (
レス) id: 04354e8005 (このIDを非表示/違反報告)
unknown(プロフ) - chie☆さん» chie☆様コメントありがとうございます！ちょっとちぐはぐな彼女らをよろしくお願いしますｖ (2018年11月16日 7時) (レス) id: 327001836d (このIDを非表示/違反報告)
chie☆(プロフ) - 仲直りするシーン、泣けちゃう。お話の展開も他の方には無い感じやし♪サクサク更新有り難き！ (2018年11月16日 6時) (レス) id: 04354e8005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：unknown | 作成日時：2018年11月8日 19時
