１ 苦手な兄その１ ページ2
「だーぢがれだぁぁぁあぁ」
英語の補習と塾でヘロヘロになって家に到着。ベットにダイブしようとしたらでっかい物体Xがいた。
「あにしてんの？」
「ベットで読書」
「いやいやおかしいから、ここ私の部屋だからはよ出てけ」
「おまえ口悪いな〜。はいはいそのうちねぇ」
あー何だこの兄。
人様のベットに寝転がって漫画読んでるし、積み上げてる数を見ればどんだけの時間いたんだよって思ってしまう。
口だけで返事しながらどく気配はないよコンチクセウ。
とりあえず着替えるかと、バサバサ服を脱ぎ捨てれば、読んでた漫画を顔に押し当てた兄が呆れたように小言をこぼす。
「おまえね〜、一応女の子でしょ？ なに豪快に脱いじゃってるの」
いやここ私の部屋だし。
下にジャージ着てるし。
おかんか。
「嫌なら出てけばいいじゃん」
「……嫌ではないな。むしろ眼福」
うわッ。めっさ引く。
「やめてドン引きしないでその目辛い」
はぁ。とため息吐いて隣にうつ伏せに倒れれば、ひっくい声で笑いながら頭に手が乗った。
重いんですけど……。
「へんな兄」
「たまには良いだろ。なでてやるから」
「いらん」
冷たく答えても、クククッとか笑いながら撫でるんだ。
思い出したように、かまってくるこの長男。
別に嫌いでもないけど仲が良いって分けでもない……はず？
普段はすぐ上の次男がべったりでゲームしてるし、受験生の私は勉強の名の元部屋にこもってるから。
でもこうやって、短い髪を梳かれながら撫でられるのは悪くないと思ってしまう。
ページのめくる音と柔く撫でる手に眠気がうつらっときたとたん。
聞こえてくる騒がしい声。
「あーにーじゃー！！ ゲームするぞー！ いるだんだろ、 靴あるし」
あーうるせー。ほら、うるさいのがお呼びだよ。
聞こえてるくせになんで止めないのかね。
「ねぇ」
「ん？」
「呼ばれてるよ」
「そうだな」
「いけば？」
「あー、もう少しな」
「……ふ〜ん」
「たまには良いだろ？」
「さあね」
「あーにーじゃー！！」
ま、たまにこの手を独占しても罰は当たらんだろう。
そう思いながらフェイドアウトした。
「あ〜あ〜。可愛い顔で寝ちゃってまぁ」
そんな兄その１を、苦手だけど嫌いじゃない。
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chie☆(プロフ) - unknownさん» レスありがとうございます！のんびりと楽しみに更新を楽しみにお待ちしておりますね♪ (2018年11月16日 18時) (
レス) id: 04354e8005 (このIDを非表示/違反報告)
unknown(プロフ) - chie☆さん» chie☆様コメントありがとうございます！ちょっとちぐはぐな彼女らをよろしくお願いしますｖ (2018年11月16日 7時) (レス) id: 327001836d (このIDを非表示/違反報告)
chie☆(プロフ) - 仲直りするシーン、泣けちゃう。お話の展開も他の方には無い感じやし♪サクサク更新有り難き！ (2018年11月16日 6時) (レス) id: 04354e8005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：unknown | 作成日時：2018年11月8日 19時
