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舞と翼のデート(2) ページ4

〜翼目線〜



はぁ、なんか気まずくなった時に電車が来て助かったよ。

アナウンスがなる。

『まもなく〜発車しま〜す』



ガタンゴトンガタンゴトン…



電車に揺られること約一時間20分。



『次は〜さっぽろ駅〜、さっぽろ駅です。出入り口は〜右側です…』

「八城さん降りるよ」

「オッケー」



駅舎をくぐり抜けて外に出る。

それと同時に冷たい風が吹き抜ける。



「寒いね〜翼くん。どこ行く？」

「八城さん一度目をつぶってて」

「えっでもどうやって歩くの？危ないよ」

「こうすればいいだろ」



そうやって俺は八城さんの手を握った。

2人で並んで歩く。

目的地が見えてきた。



「もう目を開けていいよ」

「…うわぁ、綺麗…！！」

雪と氷で作られた大きなオブジェがたくさん並ぶ。

そう、ここは《札幌の雪まつり》の会場だ。



「ありがとう翼くん。こんな素敵なところに連れて来てくれて」

「フッ、フン///」



やばい、照れる。八城さん可愛すぎる。

この気持ちは…

恋？

正直最初は面白くてからかいがいがある人だと思っていた。

でも、それだけではなかった。

会うたび会うたびにどんどん俺は…



八城さんを狙ってる人はたくさんいる。

俺が選んでもらえる確率は低い。

でも、伝えたかった。この気持ちを。



「八城さん」

「ん？何？翼くん」

「俺のこと…どう思う？」

「…！？」

「もしも八城さんが良ければ…俺と

  付き合ってくれない？」

「」

「」

やばいどうしよ。失敗したかも。

諦めかけたそのとき。



「…翼くんが良いなら///」



うそだろ。

まじか。俺、やったーーー！



「じゃあこれから改めてよろしく、…舞」

「うん、よろしくね…、翼」



濃紺の空の下、見つめ合う俺たちの周りで、雪と星がキラキラと輝いていた。

杉浦さんの誕生日（1）→←舞と翼のデート(1)

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