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黒Side


「あ。」


…来てくれた。

ふっかさん達の試合もあるから行けないかもしれないと
康二には言われていたけど良かった。

ちゃんと来てくれたんだ。


「(^^)/」


たくさんの女子たちに混ざって応援席にいる康二と目が合うと、
笑顔で手を振ってくれた。

首には大きなカメラがぶら下がっていて、

かっこよく写れるようにしよ、とモデルのスイッチが入った。


「おい目黒よそ見すんな…」

「わりっ」


やべ…試合中だった。

こそっとチームメイトに怒られたから
一旦康二のことは忘れて試合に集中することにした。


「…っ……」


ちらり、康二の方を見るとカメラを構えてこっちを見ていた。

俺が向いたのを確認すると
カメラからひょこっと顔を出して俺と目を合わせ、
ふふっと笑ってからまたカメラを構えた康二は
より一層真剣な表情をしていて。

そのギャップにドキッとして…


「おい目黒!」

「……っあ」


足がうまく動かなかった…


『ありがとうございましたー』


試合はボロ負けだった。

多分俺のせい。

きっと、康二に見惚れていたから…


「めーめっ!お疲れさん」

「ん」

「何も言わず勝手に写真いっぱい撮っちゃったんやけど事務所とか大丈夫…?」

「バラまかなきゃ大丈夫だよ(笑)」

「そんなんせんよ!」


何の許可も無く俺を撮りまくってる女子が多いのに、
康二はちゃんと聞いてくれるんだ。

冗談で言ったのに本気にして返してくる康二は、
やっぱりちょっと可愛いと思う。


「あー疲れた…」

「めちゃくちゃかっこよかったで?皆きゅんきゅんしとった」

「負けたけどな」


ベンチに座ると康二が俺の手からタオルを奪って汗を拭いてくれた


「さんきゅ」

「ん、えぇよ」

「ね、俺ちょっと寝たい。膝枕して」

「えー?帰らんのー」

「ちょっとだけだから、ね?」

「まぁえぇけど…。ほい、おいで?」


疲れたっていうのを口実に甘えてみたら
康二はベンチの端に寄って自分の膝をぽんぽん叩く。

そこに頭を乗せると自然に康二の手が頭を撫でる。


「ふふ。気持ちぃ」

「眠なるやろ?(笑)」

「ん…」


温かいなぁ、康二の手。

まだいっぱい話したいのに
油断したら本当に寝ちゃいそうだなこれ…(笑)





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真夏野スピカ(プロフ) - 美音さん» コメントありがとうございます!可愛く書けているか不安だったのでそう言ってもらえて嬉しいです(笑)更新頑張りますね♪ (2020年12月6日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - mitsuさん» コメントありがとうございます!やっとnbさんを落とせました(笑)更新頑張りますね(^^) (2020年12月6日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
美音(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく拝見させて頂きます!無自覚な康二くんが本当に可愛らしい!モテモテ3b組を惚れさせてしまうとは!流石康二くんです(*^^*)この話を読んでると、もういっその事皆と付き合ってしまえ!と思ってしまいます(笑)無理せず頑張ってください! (2020年12月5日 1時) (レス) id: 9de8645e39 (このIDを非表示/違反報告)
mitsu(プロフ) - はじめまして!はじめからずっと楽しみにして拝見させて頂いています!nbさんはkj君を好きになる日がくるのだろうか・・・と思っていたのですが、ついにこの日が!笑この2人とても好きなので、続きがさらに楽しみになりました! (2020年12月5日 0時) (レス) id: 9dabb44cad (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - ゆきみ島さん» コメントありがとうございます!無自覚可愛い!伝わって嬉しいです(笑)更新頑張りますね(^^) (2020年11月30日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真夏野スピカ | 作成日時:2020年11月19日 0時

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