殺戮のマフィア【文スト】【さつてん】

日常 ページ2

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『レイチェル、悪いけどザック起こしてきてくれる？』

「分かった」



朝食を作り乍ら、私の異能生命体レイチェルにザックの目覚まし係をお願いした


頗る優秀なレイチェル。だが彼女もザックを扱うのはなかなか大変らしい



寝室からドタバタと音が聞こえてくる。それを音楽代わりに呑気にフライパンの上に卵を落とした



「A、起こしてきたよ」

『ありがとう』

ひょこひょことやって来るレイチェル。その後ろに不機嫌面をしたザックがいた


「もう少し寝かせろ」

「ザックは寝すぎだと思う」

「あぁ！？」



ぎゃーぎゃー言い合いする2人を宥め乍ら、食卓に誘導した


「いただきます」とみんなで手を合わせて、当たり前のことをする日常は、もう半年も前から始まった



「A、醤油取って」

『はい、どうぞ』



私の異能力、"死んだ瞳"は異能生命体レイチェル・ガードナーを生み出すことが出来る

そしてレイチェルの周囲にいる人間の感情をある程度操ることが出来る


だから、一般人がどれだけ満ちた顔をしても私がザックの感情を操り、無駄な殺人を起こさないようにしている


尤も、ザックはそれがストレスらしいが



「なぁ、そろそろ時間やばいんじゃねぇの？」

『うっわ！ホントだ！2人とも急いで！』


時計はもう9時を指している。今日は、父さんから仕事の話があると言われている手前、遅れてはいけない



「やっぱりザックがずっと寝てるのが悪いと思う」

「いちいち言うんじゃねぇ！」

『ほら早く食べて！』



今日も私はザックの世話に忙しい日々だ




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