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そんなある日
事件は起きた。
『……間違い？』
「いーや、しっかりAって書いてるね。」
『わっ？！…ゆず〜、』
この子は柚那。
私の数少ない友達。
「すっごーい、今どきラブレターかぁ。」
『ちょっ、こら返せ。』
" 突然で驚かせてごめんなさい。 "
" 俺、Aさんが好きです。"
たった、二言。
その二言は、
私の思考回路を停止させるのに十分なものだった。
『…誰なんだろう、』
「ほんとだ、書いてないね。くっそういじれないじゃん！」
『いやいじらなくていいから。てかイタズラでしょこんなの。あの陰気な女子達のさ。ほら自分のクラス帰った帰った。』
「ええ、冷めてるなぁ…」
平静を保ったつもりだけど
心臓は、ドキドキと音を立てる。
" どこかの誰かさんへ。"
" 貴方は、本当に私を好きなの？ "
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作者名：パトラ | 作成日時：2018年7月28日 21時
