Ten ページ12
満月を見て、写真を撮って…。
存分に、この安らかな時間を満喫したであろう、木村さんは御機嫌な様子だった。
木村「いやー!ほんっとうに良い所に連れてきてくれてありがとうございました!」
───久しぶりに、リラックス出来ました…!
少しはにかみながら言う彼の目の下には、確かにうっすらと、くまができていた。
…役者さんだって言っていたし、きっと大変なんだろうな…。
「ゆっくり出来たなら、良かったです。」
私は、笑顔でそう返す。
そして、
「…それでは、そろそろ中に入りませんか?」
こう切り出した。
木村「あ、はい!…次こそ、よろしくお願いします。」
こんなに遅くなっちゃったのも俺のせいですね…。
すみません。
と、律儀に謝る彼。
そんなに気にしないでくださいね。
なんて、何度目かの会話をして、ホテルのエントランスにやっとたどり着いた。
クラシック調の穏やかな音楽と、柔らかい電気の光に迎えられる。
木村さんは、また先ほどのように、凄いなぁという表情で、ホテルを見回している。
円状にデザインされたこのホテル。
エントランスは、吹き抜けになっていて、天井は、遥か遠くだ。
そんな、珍しい建物に興味津々な彼を連れて、私は受付へ行った。
受付のスタッフ方々と顔見知りの私は、1人のスタッフさんに、
「遅くまでお疲れ様です。…あの、星野さんを呼んでいただいてもいいですか?」
と頼んだ。
*
*
*
ここで、少し説明を……。
私が呼んだ、星野さんというのは、ここ
ステライト東京の社長にして、私の恩人でもある方なのだ。
私はある諸事情によって、
このホテルのVIP室になるはずだった所でお店を経営させていただいていて、さらには、そこに住まわせてもらっているのだ。
なんて、私の過去の話は、時が来たらお話しますね…。
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Sky(プロフ) - hさん» 初コメありがとうございます!嬉しいです!これからも頑張りますので、よろしくお願いします!!本当にありがとうございました! (2018年4月6日 20時) (レス) id: 4b7fd3f8d2 (このIDを非表示/違反報告)
h - 初コメです凄く楽しかったですこれからも頑張ってください楽しみにしています (2018年4月6日 18時) (レス) id: 8a1cd5ab5f (このIDを非表示/違反報告)
Sky(プロフ) - りささん» 返信、遅くなってすみません!はじめまして。読んでいただき、ありがとうございます!!りささんの小説も是非、読ませてもらいたいです! (2017年11月13日 5時) (レス) id: 4b7fd3f8d2 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 初めまして!小説読ませてもらいました!うちも占ツクではないのですが、趣味で小説やっているのでよかったら読んでもらいたいです! (2017年11月4日 16時) (レス) id: f38897df08 (このIDを非表示/違反報告)
Sky(プロフ) - 灯月さん» はじめまして。コメントありがとうございます!とても嬉しい気持ちでいっぱいです!本当に私の力になります…!更新頑張りますね! (2017年11月3日 19時) (レス) id: 4b7fd3f8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sky | 作成日時:2017年8月26日 23時