障子に目あり ページ16
「あぁ 我は視ていたぞ。
何を、だと？とぼけるな。
貴様が聞いてきたんだろう。雑種。
フン。まぁ良い。話してやろう。
なに 興が乗った。
事の発端はあの娘が我らのスタッフを
庇ったからであろう。
それに気を害したうつけ者がデマを流した。
元々、よく思われてはいないようだったからな。
なんとも器の小さい愚民共よ。
何故 助けなかったのか？
王たる我は忙しいのだ。
いちいち その様なつまらぬ事に
何故 口出しせねばならまい？
まぁ、あの娘に助け舟など無用……ん？
これは…噂をすればナントやらだな。
雑種。
あのプリンとやら面白き状況になっているぞ。
今 たまたま写り込んできたが
男に迫られている。新スタッフの1人だな。
目を離した隙にこれだ。
この娘は我を退屈させぬな。
〘誰とでも寝るんなら俺も相手してくれよ。〙
まるで伝言ゲームだな。
噂が一人歩きしておる。
おい。待て雑種。
貴様が行った所で話が捻れるだけだ。
ふむ、〘寝る価値もありませんね。〙ときた。
〘アバズレが調子に乗るなよ！〙
はぁ。愚か者めが女に手を出しおった。
娘を殴ろうとしたぞ。
こら待て。話は最後まで聞け。
貴様も知っているだろう？
あやつは岡田以蔵を相手にした女だ。
ほらみろ。簡単に腕をひねられギブアップ。
フハハハハ！なんとも無様よの。
…雑種よ。貴様の心配など気苦労に過ぎん。
あの娘は強かであり聡明だ。
あやつなりに何か考えがあるのだろう。
我とて優秀な秘書をみすみす見殺す様な
真似はせぬ。
危惧する事を起こす前に回避させよう。
……なんだ、そのマヌケな顔は。
フハハハハ！仲良しだと？
あの娘と王である我がか？
まぁ暇つぶし程度には楽しめてはいる。
なかなかにアレの行動は面白いぞ。
なに…？盗み見は犯罪、だと？
不敬だぞ。雑種。
我が法だ。凡人が勝手に作った法で
我を裁けると思ったか。
我の財を持ってすれば法など変えられ…
おい。なんだその手は。
何をする気、おいその水はどこから出した。」
アマデウスに言われたんだ。
プリン姉は僕が守らないとって。
だから僕は悪くないよ。うん、悪くはない。
「令呪を持って命じる。炭酸水１ﾘｯﾄﾙ一気。」
「雑種ぅぅ！貴様ァ！！」
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作者名：ロト | 作成日時：2018年9月23日 22時
