裏切りの刀

もうすぐアレの日だね！ ページ39

「近景！もうすぐバレンタインだね。」

備前「ばれんたいん？」

「あー、えっと…西洋のお祭りで好きな異性に
想いを伝える為に手作りチョコをあげるんだけど
日本では同性の人にも感謝の気持ちを伝える為に
あげたり、貰ったりするのがバレンタイン。」

備前「チョコって光忠が作ってたやつ？」

「あれはフォンダンショコラ。」

毎回、お店並のスイーツを提供してくる光忠
の事は置いといて…。

「ねぇ一緒に二人で作らない？チョコ。」

近景「チョコを？二人で？」

「うん。」

だからこそ今日はわざわざ近景の部屋に
夜這い…じゃなかった、訪ねたんだから。

備前は少し考えると突然ニヘラとにやけた。

「ど、どうした。」

備前「え？いや…主さんと二人で何かをする
のって初めて。それに皆に秘密だからなんだか
嬉しくなっちゃって…ふへへ。どうしよう。
ニヤニヤがおさまらないよ〜！」

「んんんん！！！」

なんだこの生物は。可愛過ぎか！

「言っとくけど！皆の分を作るんだから
徹夜も覚悟しててよ。」

備前「うん！」

嬉しそうにニヤける備前。
見てるこっちが恥ずかしくなっちゃうよ！

「じゃあ明日 現世に買い出しに行くから
ちゃんと起きてて。」

備前「現世？」

「備前は初めてか。私達、現代人が生きてる
世界が現世。いつもの格好でも良いけど…
着物は街では目立つかな…。」

それに近景美人だし。

「うーん。よし！私の服貸すから朝、
私の部屋来てね。」

備前「主さんの服！？楽しみ！」

「皆には秘密なんだからバレないようにね！？
あと珍しいからって私から離れない事！」

あれ？私遠足前の先生みたいだな。

備前「はーい！楽しみだね。主さん。」

備前も遠足前の子供みたいにワクワクしている。
これは興奮し過ぎて眠れないやつだ。

「ちゃんと寝るんだよ？分かった！？」

備前「うん！」

返事が早いか布団にスライディングする。
呆れながら審神者も備前に何を着せようか
ワクワクしていた。

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