裏切りの刀

関係ないよ ページ35

御手杵「なぁ、思ったけどさ なんで
倶利伽羅を弟呼びしてんだ？」

備前「え？」

御手杵「倶利伽羅って長船じゃないじゃん。」

備前「えぇー！！？」

山姥切「…もしかして知らなかったのか？」

衝撃の事実に固まる備前。
やれやれと肩をすかすと壁に背をつけて
座る大倶利伽羅に視線が集まった。

陸奥「なんじゃ。おんし黙っちょったんか。」

伽羅「…。」

獅子王「…まぁいつも光忠と行動してるし
部屋も一緒だから間違えたんだろ。」

備前「そっかぁ。伽羅は長船じゃなかったのかぁ。」

伽羅「長船だ。」

獅子王「おい。嘘つくなって。」

伽羅「本当だ。」

同田貫「えらく頑なだな。」

獅子王「おいおいどうしたんだよー。
まさか…兄弟のままでいたくて嘘ついてんのか？」

獅子王にそう言われて大倶利伽羅は顔を背けた。
図星か。
大倶利伽羅の扱いに慣れている５人は
すぐに分かった。

陸奥「ほがな嘘つかんでも備前は気にせん。
そうじゃろ？」

備前「うん！長船じゃなくたって伽羅は
私の大事な弟だよ。」

ヨシヨシと大倶利伽羅の頭を撫でる。

伽羅「…姉貴。」

備前「はーい！おねぇちゃんだよ。」

陸奥「ほんじゃあわしは兄貴か！」

山姥切「なんでだ。」

獅子王「じゃ俺も！ねぇちゃーん。」

同田貫「そっちか。」

御手杵「えぇ！！備前って
獅子王の姉貴だったのか！？」

伽羅「…おい。俺の姉貴だ。」

獅子王「怒んなって。冗談だよ。」

子猫を守る母猫のように睨まれる。
備前はこの状況を分かっていないのか
楽しげに言った。

備前「あはは！一気に弟増えちゃった。
いいよ。おねぇちゃんがまとめて遊んであげる！」

「「「「「んんん！！？」」」」」

ふにゃりと嬉しそうに笑う備前に
５人は悶え死んだ。








加州「うわっ！何この部屋！？」

備前「加州！皆が！！」

加州「…あぁ大体分かった。
備前、一緒におやつ食べよ。５人はこの桜の
後片付けしといてよね。」

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